モンキー・パンチさんは、北海道東部の浜中町の出身で、地元の定時制高校を卒業後、上京しました。
そして、電気関係の専門学校に通いながら貸本専門の出版社でアルバイトとして漫画を書き、昭和40年に漫画家としてデビューしました。
その2年後、週刊漫画雑誌の創刊と同時に連載が始まった「ルパン三世」は、アメリカンコミックに影響を受けた、手足の長い独特のキャラクターと異国情緒あふれる作風で話題になりました。
昭和46年にテレビアニメが放送されて以来、映画やテレビで繰り返し作品化され、主人公のルパン三世のほか、マドンナの峰不二子やライバルの銭形警部といった個性的な登場人物たちが活躍する多彩なストーリーで幅広い人気を得ました。
モンキー・パンチさんは、60歳を超えて大学院に入り、コンピューターを使った漫画制作を学ぶなど、新しい技術に挑戦したほか、大学の客員教授などを務めて、若い制作者の育成にも力を注いでいました。
「ルパン三世」のアニメの制作会社によりますと、モンキー・パンチさんは、今月11日の夜に肺炎のため亡くなったということです。
ルパンの声 栗田貫一さん「先生に救われていました」
アニメでルパン三世の役を長年演じている栗田貫一さんは「声優経験のない自分が、先生から大切な『ルパン三世』をまかせていただき二十数年。初めてお会いした時からずっと変わらず、いつも笑顔で、優しく、穏やかで、温かく。終わりのない不安とプレッシャーの日々の中、笑顔で接してくださる先生に救われていました。『何も心配するな』…と、守られていた気持ちでした。本当にありがとうございました。ご冥福をお祈り申し上げます」とコメントしています。