中国が
環境汚染対策として
プラスチックごみの
受け入れを
禁止したことで、
廃プラスチックの
輸出大国で
あるアメリカと
日本から
中国に
輸出した
量は
去年、ともに
約90%
減少しました。
その一方で、タイ
など東南アジア向けの
輸出が
急速に
増えていることが
統計データから
明らかになりました。
アメリカのリサイクル
業者の
業界団体によりますと、
中国政府が、
環境汚染を
理由に
去年1月から
廃プラスチックの
輸入を
原則禁止した
結果、
廃プラスチックの
輸出量が
世界で
最も多いアメリカは、
おととし167
万トンあった
輸出量が
去年107
万トンと36%
減りました。
輸出量が2番目に多い日本も、JETRO=日本貿易振興機構によりますと、おととし143万トンあった輸出量が去年は101万トンと30%減りました。
このうち中国向けの輸出は、日米両国ともに約90%減ったことが統計データから明らかになりました。
一方で、両国ともに東南アジア向けの輸出が去年大幅に増え、アメリカの場合、マレーシア向けは66%増えて20万トン、タイ向けは3倍に増えて11万トンに達しました。
ただ、こうした東南アジアの国々も輸入規制を相次いで強化しているほか、国際条約によって、再来年以降、汚れたプラスチックごみを輸出する際には相手国の事前の同意が義務づけられることが決まりました。
日米両国では、輸出量全体が減ったことで国内で抱えるプラスチックごみの量が増え、対応に苦慮する地域が相次いでいて、ごみ自体の量を減らすなど抜本的な対策が迫られることになりそうです。