政情の
混乱が
続く南米ベネズエラで、
反政府側を
支援する
アメリカなどからの
人道支援物資が
入るのを
防ぐために
続いていたコロンビアとの
国境封鎖が
8日、
解除されました。
国境沿いの
橋は、
食料品や
医薬品の
買い出しに
向かう人々で
埋め
尽くされました。ベネズエラでは、マドゥーロ
大統領とグアイド
国会議長の
対立が
長期化する
中、マドゥーロ
政権はことし
2月、「
反政府側を
支援する
アメリカなどが
人道支援物資を
名目に
侵略しようとしている」と
反発し、コロンビアやブラジルなどとの
国境を
封鎖しました。
マドゥーロ大統領は7日、ツイッターで、このうち西部タチラ州が接するコロンビアとの国境の封鎖を解除すると発表しました。解除した詳しい理由は明らかになっていませんが、物資の不足によって人々の不満が高まっていました。
封鎖の解除が発表されると、国境沿いの橋には大勢の人々が押し寄せ、1人ずつ軍のチェックを受けたあと、国境を越えてコロンビアの都市ククタに食料品や医薬品の買い出しに向かっていました。
国境を渡った男性は「マドゥーロ大統領は、おかしな政策をやめるべきだ。封鎖を解除するなら車も通れるようにすべきだ」と不満を口にしていました。
今回の封鎖解除について、反政府側のグアイド国会議長は、地元メディアなどに対し、「マドゥーロ政権が国民の圧力に負けた」と述べたということです。
国連によりますと、ベネズエラから国外に逃れた難民は400万人に達しています。
アンジェリーナ・ジョリーさんが支援呼びかけ
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所の特使を務めるハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは8日までの2日間、ベネズエラとの国境に近いコロンビアにある難民キャンプなどを訪れました。
訪問を終えて、北部の都市カルタヘナで会見したジョリーさんは「ベネズエラから逃れた子どもは2万人以上に上る」として、危機的な状況だと訴えました。
ベネズエラからの難民は400万人を超えていますが、ジョリーさんは、その多くを受け入れているコロンビアやペルーなども貧困や暴力に苦しんでいる地域だとして、国際社会に一層の支援を呼びかけました。