政府が
秋田市に
配備する
方針の
新型迎撃ミサイル
システム「イージス・アショア」をめぐり
防衛省は、
9日夜秋田市で
開いた
住民説明会で、
根拠と
なるデータの
一部に
誤りがあった
問題などについて
改めて謝罪しました。
参加者からは「
これでは
信用できない」
などと
批判する
声が
相次ぎました。
政府は、
秋田市の
新屋演習場に「イージス・アショア」を
配備する
方針で、
9日夜、
秋田市内で
現地調査の
結果などについて
説明会を
開き、
およそ90
人が
参加しました。
この中で防衛省の担当者は、東北地方のほかの国有地はレーダーの電波を遮る山があることなどを理由に適地ではないと説明してきたことについて、根拠となるデータの一部に誤りがあったとして、改めて謝罪しました。
そのうえで、ミスの原因について「グーグルアース」を使って山の断面図を作成した際、高さと水平方向の距離の縮尺が異なっているにもかかわらず、そのまま長さを測って角度を計算したためだと説明しました。
また、東北防衛局の伊藤茂樹局長は、8日、秋田市で開いた住民説明会の初日に、出席した職員の1人が居眠りしていたとして謝罪しました。
参加者からは「これでは信用できない」とか「最初から新屋と決まっていたのではないか。あまりに数字の差が激しい」などと批判する声が相次ぎました。
説明会の後、参加した18歳の女性は「中学生でもできる計算を間違えている人たちに、安全ですと言われても安心できない」と話していました。
岩屋防衛相「データの誤りは人為ミス 手法は問題なし」
岩屋防衛大臣は、防衛省で記者団に対し、地形に関する調査データの誤りについて、「縮尺の違いに気付かなかった人為的ミスで、大事な説明に使うデータについて、もう少し真剣な精査が必要だった。深く反省し、おわび申し上げたい」と改めて陳謝しました。
ただ、記者団が「実際の測量を行わずに、グーグルアースで調査したことに問題はなかったのか」と質問したのに対し、「手法自体に問題はなかったと思う」と述べました。
また、住民説明会での職員の居眠りについて、「緊張感を欠いた誠に不適切な行為であり、厳重注意を行った。大変申し訳なく思う」と陳謝しました。