日本にっぽんイラン首脳しゅのう会談かいだん 緊張きんちょう緩和かんわへ建設けんせつ的てき対応たいおうを

会談かいだんは少しょう人数にんずう会合かいごうと拡大かくだい会合かいごうという形式けいしきで行おこなわれ、予定よていしていた時間じかんを大幅おおはばに超こえ、およそ２に時間じかん半はんにわたり行おこなわれました。

この中なかで、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「中東ちゅうとうの平和へいわと安定あんていはこの地域ちいきのみならず、世界せかいの繁栄はんえいに不可欠ふかけつであり、軍事ぐんじ衝突しょうとつは誰だれも望のぞんでいない。現下げんかの緊張きんちょうの高たかまりを受うけ、緊張きんちょう緩和かんわを働はたらきかける観点かんてんからイラン訪問ほうもんを決断けつだんした」と述のべ、緊張きんちょう緩和かんわに向むけた建設けんせつ的てきな対応たいおうを働はたらきかけました。

これに対にたいし、ロウハニ大統領だいとうりょうは「イランとしても戦争せんそうは望のぞんでいない」と応おうじ、日本にっぽんの取り組とりくみを歓迎かんげいする意向いこうを示しめしました。

また、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、イランをめぐる核かく合意ごういを支持しじする考かんがえを示しめし「核かく合意ごういを引き続ひきつづき順守じゅんしゅすることを強つよく期待きたいしている」と述のべ、地域ちいきの大国たいこくであるイランが中東ちゅうとうの安定あんてい化かに向むけ積極せっきょく的てきな役割やくわりを果はたすよう働はたらきかけました。

これに対にたいし、ロウハニ大統領だいとうりょうは、日本にっぽんが一貫いっかんして核かく合意ごういを支持しじしていることを評価ひょうかする考かんがえを示しめしたうえで「イランとしても核かく合意ごういがなくなることは追求ついきゅうしておらず、核兵器かくへいきを禁止きんししており、追求ついきゅうしていない」と述のべました。

さらに、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「イランを取り巻とりまく国際こくさい環境かんきょうが整ととのった際さいの原油げんゆ取り引とりひきを含ふくめ、２に国こく間かんの経済けいざい関係かんけいの発展はってんに引き続ひきつづき関心かんしんがある」と述のべたのに対にたいし、ロウハニ大統領だいとうりょうは「日本にっぽんがイランからの原油げんゆの輸入ゆにゅうに関心かんしんを示しめしていることに感謝かんしゃしたい」と応おうじました。

一方いっぽう、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、ことし３月さんがつからの洪水こうずいでイランで大おおきな被害ひがいが出でたことを踏ふまえ、給水きゅうすい施設しせつの修復しゅうふくや医療いりょう品ひんの提供ていきょうなどを目的もくてきとして、ＷＨＯだぶりゅ-えいちお-＝世界せかい保健ほけん機関きかんなどを通つうじ総額そうがく２に億おく7000万まん円えん余あまりの緊急きんきゅう無償むしょう資金しきん協力きょうりょくを行おこなう考かんがえを伝つたえました。

これに対にたいして、ロウハニ大統領だいとうりょうは謝意しゃいを示しめし、両りょう首脳しゅのうは、外交がいこう関係かんけい樹立じゅりつ100周年しゅうねんに向むけて関係かんけいを着実ちゃくじつに発展はってんさせていくことで一致いっちしました。

米べい国務省こくむしょう イラン訪問ほうもん支持しじ

アメリカとイランの緊張きんちょう緩和かんわに向むけて安倍あべ総理そうり大臣だいじんがイランを訪問ほうもんしたことについて、アメリカ国務省こくむしょうは支持しじする考かんがえを示しめしました。

アメリカ国務省こくむしょうのオータガス報道ほうどう官かんは12日にち、記者きしゃ会見かいけんで、安倍あべ総理そうり大臣だいじんがイランを訪問ほうもんしたことについて問とわれると「イランによる地域ちいきを不安定ふあんてい化かさせる、悪意あくいある活動かつどうはやめさせなければならないという点てんで同盟どうめい国こくとわれわれは同おなじ考かんがえだ」と述のべました。

そのうえで「安倍あべ総理そうり大臣だいじんがとるいかなる行動こうどうもわれわれは支持しじする」と述のべるとともに「イランが緊張きんちょうを高たかめるような行動こうどうをとることは容認ようにんしないのだというメッセージを安倍あべ総理そうり大臣だいじんが伝つたえてくれると確信かくしんしている」と述のべて、イランへの働はたらきかけに期待きたいを示しめしました。

また、トランプ大統領だいとうりょうは、ホワイトハウスで記者きしゃ団だんからイラン情勢じょうせいについて問とわれると「私わたしが大統領だいとうりょうになったとき、イランは世界中せかいじゅうでテロを行おこなっていた。その直前ちょくぜんにはイラン核かく合意ごういというひどい合意ごういを結むすんだ」と述のべ、オバマ前ぜん政権せいけんが主導しゅどうして結むすんだイラン核かく合意ごういを改あらためて批判ひはんしました。

そして「私わたしはイランに問題もんだいを抱かかえてほしくない。願ねがわくは、イランとうまくやれればいい」と述のべ、事態じたいの打開だかいに期待きたいを示しめしました。

アメリカとしては、イランと良好りょうこうな関係かんけいを築きずいている日本にっぽんの協力きょうりょくも得えながら、事態じたいの打開だかいをはかりたい考かんがえだとみられます。