Báo tiếng Nhật: マイナンバーと口座ひも付けどこまで？何のため？【詳しく】

マイナンバーと私わたしたちの預貯金よちょきん口座こうざのひも付づけ。

4月つきから新あらたな法律ほうりつが施行しこうされ進すすめられていますが、SNSでは“全すべての口座こうざが強制きょうせい的てきにひも付つけられる”などの不ふ正確せいかくな情報じょうほうが拡散かくさんしています。

そもそも何なにのために、どこまでの口座こうざがマイナンバーとひも付つけられるのか。デジタル庁ちょうや専門せんもん家かなどに取材しゅざいしてまとめました。

（※記事きじ後半こうはんでは、Q＆A形式けいしきで詳くわしくまとめています）

今月こんげつから銀行ぎんこうでは…

「法律ほうりつに基もとづいて、預金よきん口座こうざの受付うけつけ時じに、マイナンバー付づけ番ばん（ひも付づけ）の意思いし確認かくにんをさせていただいております。いかがなさいますか？」

都内とないにある銀行ぎんこうの窓口まどぐちで、担当たんとう者しゃが顧客こきゃくに確認かくにんしていたのは、口座こうざとマイナンバーをひも付つけるかどうかです。

この銀行ぎんこうでは、今月こんげつから新あたらしく口座こうざを作つくる顧客こきゃくに、意思いし確認かくにんを始はじめました。実際じっさいにマイナンバーと口座こうざをひも付つけるかどうかは、顧客こきゃくが選択せんたくします。

説明せつめいを聞きいた人ひとたちからは、こうした確認かくにんが始はじまっていることを知しらなかったという声こえが多おおく聞きかれると言いいます。

きらぼし銀行ぎんこう藤原ふじわら知子ともこ事務じむ統括とうかつ部長ぶちょう

「銀行ぎんこうとしては、強制きょうせい的てきに申し込もうしこまなければならないなど、間違まちがった理解りかいにならないように丁寧ていねいに説明せつめいしています。お客様おきゃくさまの希望きぼうでひも付づけをしたい場合ばあいにだけ、専用せんようの用紙ようしを書かいていただくように案内あんないしています」

新あらたな法律ほうりつとは？

銀行ぎんこうがこうした意思いし確認かくにんを始はじめた理由りゆうが、今月こんげつ1日にちから始はじまった「口座こうざ管理かんり法ほう」です。

「口座こうざ管理かんり法ほう」では、金融きんゆう機関きかんに、新規しんきの口座こうざ開設かいせつの際さい、マイナンバーと口座こうざをひも付つけるかどうかを利用りよう者しゃに確認かくにんすることを義務ぎむ化かしました。実際じっさいにひも付つけるかどうかは利用りよう者しゃが任意にんいで選えらぶことができます。さらに今後こんごは、複数ふくすうの金融きんゆう機関きかんの口座こうざをまとめてひも付つけるかどうかも選えらべるようになります。

利用りよう者しゃ側がわのメリットとしては、相続そうぞくや災害さいがい時じの手続てつづきが簡略かんりゃく化かされます。デジタル庁ちょうによると、例たとえば今後こんごは被災ひさいした人ひとが、避難ひなん先さきから、ひも付づけけた別けたべつの金融きんゆう機関きかんの預貯金よちょきんを引き出ひきだせるようになるということです。

＜口座こうざ管理かんり法ほうのポイント＞

▽金融きんゆう機関きかんに新規しんき口座こうざのマイナンバーとのひも付づけ確認かくにんを義務ぎむ化か

▽ひも付つけるかどうかは、利用りよう者しゃが任意にんいに選えらぶ

▽今後こんご、複数ふくすうの金融きんゆう機関きかんにあるすべての口座こうざをまとめてひも付つけることも可能かのうに

▽あらかじめひも付つけておくことで、災害さいがい時じや相続そうぞく時じの手続てつづきが簡略かんりゃく化か

一方いっぽう、SNSでは「4月つき1日にち以降いこうに自治体じちたいなどから届とどく書類しょるいに返送へんそうしないと、全ぜん預金よきん口座こうざが自動的じどうてきにマイナンバーにひも付づけされる」などとする不ふ正確せいかくな情報じょうほうが拡散かくさんしています。

デジタル庁ちょうは「マイナンバーが全すべての口座こうざに強制きょうせい的てきにひも付つけられることはない」としています。

ひも付づけどうすれば？専門せんもん家かは

口座こうざをひも付つけるかどうかは利用りよう者しゃが選えらべるといっても、そもそも何なにのためにどこまで行おこなわれるのか、別人べつじんにひも付つけられるなどのトラブルは大丈夫だいじょうぶかなどの不安ふあんもあります。

マイナンバー制度せいどと情報じょうほう管理かんりに詳くわしい影かげ島とう広ひろ泰たい弁護士べんごしに、口座こうざのひも付づけについて聞ききました。

影かげ島とう弁護士べんごしは、マイナンバーと口座こうざのひも付づけをめぐり不安ふあんや誤解ごかいが広ひろがっている背景はいけいには、制度せいどについて国くにの説明せつめいが不足ふそくしていることが根本こんぽんにあるとして、より丁寧ていねいな説明せつめいが必要ひつようだと指摘してきしました。

影かげ島とう弁護士べんごし

「これまでに起おきてきたひも付づけのミスなどのトラブルによって、国民こくみんにはマイナンバーがずさんに取り扱とりあつかわているように感かんじたり、”情報じょうほうが漏ろうえいしてしまうのではないか”といった不安ふあんがあります。国くにも世論せろんを気遣きづかって説明せつめいが十分じゅうぶんにできていない印象いんしょうがあります。制度せいどの必要ひつよう性せいや、ひも付づけによって具体ぐたい的てきに何なにが変かわるか、国くにはより分わかりやすく丁寧ていねいな説明せつめいに努つとめるべきだと思おもいます」

その上うえで、マイナンバーを利用りようして照会しょうかいできる情報じょうほうは行政ぎょうせい機関きかんごとに法律ほうりつで必要ひつよう最低さいてい限げんの範囲はんいに限かぎられていて、口座こうざをひも付つけることに対にたいして過度かどに心配しんぱいする必要ひつようはないと話はなしました。

影かげ島とう弁護士べんごし

「行政ぎょうせいに口座こうざの情報じょうほうを監視かんしされてしまうのではないかといった不安ふあんの声こえもみられますが、すでに行おこなわれていた行政ぎょうせい手続てつづきにマイナンバーを活用かつようできるように変かわったというものです。例たとえば、税務ぜいむ調査ちょうさですとか、社会しゃかい保障ほしょうで本当ほんとうに資格しかくがあるかどうかを調査ちょうさするということであれば、それは今いままでもやってきたことですから過度かどに不安ふあんになる必要ひつようはないと思おもいます。

またマイナポータルで、行政ぎょうせい機関きかんがマイナンバーを使つかって自分じぶんのどういう情報じょうほうのやり取やりとりをしているのかとか、どういう情報じょうほうを持もっているのかということを知しることができるようになってるので、心配しんぱいな場合ばあいは、そういった情報じょうほうも確認かくにんするとよいのではないかと思おもいます」

デジタル庁ちょうの説明せつめいは【Q＆Aで詳くわしく】

デジタル庁ちょうにも今回こんかいの制度せいどで、どこまでのひも付づけが行おこなわれるのかについて詳くわしく確認かくにんしました。（※主おもな内容ないようをQ＆A形式けいしきでまとめました）

Q. 口座こうざ管理かんり法ほうでは、ひも付づけがどこまで行おこなわれる？1つすると、すべての預貯金よちょきん口座こうざが自動じどうでひも付つけられる？

A. 口座こうざ管理かんり法ほうで、義務ぎむ化かされたのは「金融きんゆう機関きかんが利用りよう者しゃに対にたいして、新規しんきの口座こうざ開設かいせつの際さいに、マイナンバーと金融きんゆう機関きかんの口座こうざをひも付つけるかどうかの意思いし確認かくにんをすること」などです。利用りよう者しゃがマイナンバーを届け出とどけでる義務ぎむはなく、希望きぼう者しゃのみがマイナンバーと口座こうざがひも付づけされます。
また、今年度こんねんど中ちゅうには1つの銀行ぎんこうで、マイナンバーと口座こうざのひも付づけを届け出とどけでた際さいに、希望きぼうすれば、ほかの金融きんゆう機関きかんの口座こうざとのひも付づけもまとめて行おこなうことができるようにんなります。こちらも任意にんいで、1つの金融きんゆう機関きかんの口座こうざをひも付つけたとしても、すべての金融きんゆう機関きかんの口座こうざが強制きょうせい的てきにひもづけられることはありません。

Q. すでに口座こうざを持もっている場合ばあいはどうなる？

A. マイナンバーとひも付づけを希望きぼうする場合ばあいは、金融きんゆう機関きかんの窓口まどぐちなどで受け付うけつけています。すでにある口座こうざの場合ばあいも、ひも付つけるかどうかは任意にんいで、自動じどう的てきに行おこなわれるものではありません。

Q. そもそも、口座こうざ管理かんり法ほうの目的もくてきは？

A. 相続そうぞく時じや被災ひさい時じの備そなえとして役立やくだつことを目指めざしています。例たとえば、相続そうぞく手続てつづきの際さいに、亡なくなった人ひとの口座こうざがどの金融きんゆう機関きかんにあるか確認かくにんできるようになり、あらかじめマイナンバーと口座こうざをひも付つけておけば、相続そうぞく人じんによる照会しょうかいが簡略かんりゃく化かされます。また、行政ぎょうせい手続てつづきなどの効率こうりつ化かにも資しすることとなります。

Q. 預貯金よちょきん口座こうざをひも付つけると、所得しょとく・資産しさんの情報じょうほうが国くにに伝つたわる？

A. これまでも国くにが預貯金よちょきん者しゃの口座こうざ情報じょうほうを確認かくにんできるのは、法令ほうれいに基もとづいて、必要ひつような社会しゃかい保障ほしょうの資力しりょく調査ちょうさや税務ぜいむ調査ちょうさなどを行おこなう場合ばあいに限かぎられています。これら調査ちょうさなどにおいて、マイナンバーを使つかって本人ほんにんの預貯金よちょきん口座こうざを特定とくてい・確認かくにんする可能かのう性せいはあるものの、これら調査ちょうさなど以外いがいで国くにが預貯金よちょきん者しゃの口座こうざ情報じょうほうを確認かくにんすることはできません。

Q. マイナポイントを受け取うけとるために口座こうざ登録とうろくしたが、関係かんけいはある？

A. マイナポイントを受け取うけとるために登録とうろくした口座こうざは「公金こうきん受取うけとり口座こうざ」です。緊急きんきゅう時じの給付きゅうふ金きんなどを迅速じんそくに支給しきゅうするためのものです。口座こうざ管理かんり法ほうとは別べつの制度せいどで、公金こうきん受取うけとり口座こうざが登録とうろくされているからといって、金融きんゆう機関きかんへの届出とどけいでなく預貯金よちょきん口座こうざへのマイナンバーのひも付づけがおこわなれることはありません。

Q. 年金ねんきんの受取うけとり口座こうざは自動じどう的てきに登録とうろくされる？

A. 5月つき27日にちに施行しこうされる「改正かいせいマイナンバー法ほう」で、給付きゅうふを受うけている人ひとに対にたいして書留かきとめ郵便ゆうびんなどで通知つうちした上うえで、同意どういを得えた場合ばあい、または、一定いってい期間きかん内ないに回答かいとうがなく同意どういしたものとして取り扱とりあつかわれる場合ばあいには、国くにはその給付きゅうふを受うけている口座こうざを公金こうきん受取うけとり口座こうざとして登録とうろく可能かのうになります。
こうした対応たいおうを想定そうていしているのは、現在げんざいのところ年金ねんきん受給じゅきゅう者しゃのみで、郵便ゆうびんを送おくる時期じきもそれに向むけた準備じゅんびを進すすめている途中とちゅうであり、決きまっていません。なお、この郵便ゆうびんは日本にっぽん年金ねんきん機構きこうから届とどきます。
また、もし返信へんしんすることを忘わすれてしまい公金こうきん受取うけとり口座こうざとして登録とうろくされた場合ばあいであっても、マイナポータルや金融きんゆう機関きかんの窓口まどぐちなどにおいて、登録とうろくされた口座こうざの変更へんこうや抹消まっしょうをすることができます。

Q. 「通知つうちに回答かいとうしないと、すべての口座こうざが強制きょうせい的てきにマインバーにひも付つけられる」ということはない？

A. ありません。国くにに登録とうろくされる口座こうざは、あくまで「公金こうきん受取うけとり口座こうざ」の1つだけで、この制度せいどで国くにが把握はあくできるのは誰だれがどの金融きんゆう機関きかんの口座こうざを公金こうきん受取うけとり口座こうざとして登録とうろくしているかのみで、個人こじんの資産しさんがわかるようになるものではありません。

ひも付づけ確認かくにんしたいときは？

公金こうきん受取うけとり口座こうざについては、パソコンやスマートフォンの「マイナポータル」から確認かくにんできます。

ログインした上うえで、登録とうろく状況じょうきょうの確認かくにんから、公金こうきん受取うけとり口座こうざを選択せんたくすることで、確認かくにんや変更へんこう・削除さくじょなどが可能かのうです。

一方いっぽう、金融きんゆう機関きかんで口座こうざを新あたらしく作つくるときにマイナンバーとひも付つけた場合ばあいは、金融きんゆう機関きかんから郵便ゆうびんやメールなどで送おくられてくる通知つうちで確認かくにんすることになります。

マイナンバー制度せいどはさまざまなトラブルが相次あいついでいることもあって、多おおくの人ひとが不安ふあんを感かんじています。国くににはより丁寧ていねいな説明せつめいが求もとめられていますし、私わたしたちも不ふ正確せいかくな情報じょうほうを安易あんいに拡散かくさんしないために、公式こうしきホームページなどを確認かくにんすることも大切たいせつです。