陸上の
国内の
トップ選手による
記録会が
開かれ、
女子100
メートルハードルで29
歳の
寺田明日香選手が
日本選手では
初の12
秒台となる12
秒97の
日本新記録を
マークしました。
この記録会は
今月カタールで
開幕する
世界選手権や
来年の
東京オリンピックで
設定されている
参加標準記録に
挑戦する
機会を
増やそうと
初めて開かれました。
会場となった山梨県富士吉田市の競技場は標高が高く追い風が吹きやすいのが特徴で、女子100メートルハードルに出場した寺田選手は、スタートから飛び出すと中盤以降もほかの選手を引き離し、追い風1.2メートルの好条件の中、12秒97の1着でフィニッシュしました。
これまでの日本記録は2000年に金沢イボンヌ選手がマークした13秒00で寺田選手は先月、この記録に並んでいましたが、この大会で0秒03更新し日本選手として初めて12秒台をマークしました。
寺田選手は世界選手権の参加標準記録を突破しました。
寺田 会心のレース「足が勝手に回っている感じ」
日本新記録をマークしたレースを振り返り寺田選手は「課題のスタートで、集中して思い切り出ることを心がけた。中盤もリラックスできて足が勝手に回っている感じだった」と話しました。
寺田選手は札幌市出身の29歳。18歳で、日本選手権を初めて制したあと3連覇しましたが、相次ぐケガで一度引退しました。その後は東京オリンピックを目指し、26歳で7人制ラグビーに転向したもののケガに悩まされ、ことし6年ぶりに陸上に復帰して東京大会を目指しています。
出産や7人制ラグビーへの転向などさまざまな経験を経た中で、記録を打ち立てたことについて「陸上とラグビー、自分の帰る場所が2つできて、応援してくれる人がすごく増えた。ラグビーを経験して周りのことが見えるようにもなった。出産後であっても以前の自分との体のギャップを認めて、そこから変えていければ、まだまだ進化できるということを表現できてうれしい」と笑顔を見せていました。