ナショナルリーグ西部地区で首位のドジャースは相手の本拠地セントルイスで中部地区2位につけているカーディナルスとの3連戦の最終戦に臨みました。
前の試合で38号ホームランを打った大谷選手は1番・指名打者で先発出場し、1回の第1打席は今シーズン11勝をあげているカーディナルスの先発、グレイ投手の低めの変化球に空振り三振でした。
3回の第2打席は高めのカットボールを打ってサードフライに倒れましたが、5回の第3打席はグレイ投手の甘く入ったカーブを見逃さず右中間に引っ張り、今シーズン39号となる先制ソロホームランを打ちました。
打球速度が182.6キロ、飛距離120メートルで角度は22度と低くライナー性の強烈な当たりでフェンスを越え、2年連続通算3回目となるシーズン40号に王手をかけました。
大谷選手のホームランは2試合連続で、ナショナルリーグのホームランランキングではこの時点で2位につけているブレーブスのオズーナ選手との差を3本に広げています。
このあと大谷選手は7回の第4打席でアウトコースのボールに見逃し三振、9回の第5打席はインコースのボールを打ってファーストゴロで、この試合は5打数1安打1打点、打率が2割9分となりました。
大リーグ史上6人目となるホームラン40本、40盗塁まではホームラン1本、盗塁3つと迫っています。
カーディナルスは8回に代打のヌートバー選手が今シーズン8号のソロホームランを打ちましたがドジャースが2対1で競り勝ち、カーディナルスとの3連戦を2勝1敗で勝ち越しました。
6回無失点の好投を見せた先発のカーショー投手が今シーズン2勝目をあげました。
ヌートバー「彼のスランプはほかの人とは少し違う」
代打でホームランを打ったカーディナルスのヌートバー選手は「21歳から22歳の半ばまでは途中出場の役割を担っていた。簡単ではないけど準備をするだけだと思うし、きょうも出場する数イニング前から室内のバッティングマシンで調整していた」と話しました。
去年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の日本代表で1・2番コンビとして活躍した大谷選手について聞かれると「彼のスランプはほかの人とは少し違うし、本当のスランプではない。きょうも変化球を手前のポイントで捉えてホームランにしていたし、もし今の彼がスランプだと言うならほかの選手ならなんて表現していいかわからない」と笑顔で話していました。
大リーグ史上初の50本50盗塁の達成も!?
大谷選手は今月に入ってこれが7本目のホームランとなり、2年連続のシーズン40号に王手をかけました。
シーズン終了までこのペースを保てばホームランは50本、盗塁は47個となり、ホームラン40本・40盗塁の「40ー40」の達成にもまた1歩、近づきました。
前日の試合後の取材では「構えの段階でいい未来があまり見えない」と話すなど、大谷選手はこの試合も5打数1安打で今月は69打数12安打の打率1割7分4厘と苦しんでいますが、逆に言えば本調子でない中でもホームランの量産体制は続けていて、持ち味は発揮しています。
これまで「40-40」を最も早く達成したのは2006年にナショナルズでホームラン46本、41盗塁をマークしたアルフォンソ・ソリアーノさんで、出場147試合目だった9月16日に達成しました。
ホームラン残り1本、盗塁3つと迫っている大谷選手がこの記録を更新するのはほぼ確実な状況で、今後、盗塁のペースが上がれば大リーグ史上初のホームラン50本・50盗塁の達成も可能な勢いです。