9日、
新潟県の
佐渡沖で、ジェット
高速船が
海洋生物とみられる
物体と
衝突し、80
人がけがをした
事故で、
船を
運航する「
佐渡汽船」が11
日に
記者会見し、
事故の
再発防止に
向けて、
速度を
落とす区間を
増やすなど、
運航の
方法を
見直す考えを
示しました。
9日、新潟港から佐渡市の両津港に向かっていたジェット高速船が物体に衝突し、80人が重軽傷を負った事故で、海上保安部はクジラと衝突した可能性もあるとみて原因を調べています。
船を運航する「佐渡汽船」は11日午前、新潟市で記者会見し、はじめに小川健社長が「乗船されたお客さまや家族の方など、関係者に心より深くおわび申し上げます」と謝罪しました。
そのうえで、「平成22年にクジラ対策として、高速船の運航時間を60分から65分とし、クジラが出やすいところでは減速するようにしていたが、今回の事故は減速区間を外れて、船が加速したところで起きた。今後、減速区間をどこまで広げ、運航時間を見直すか検討したい」と述べました。
また、多くのけが人が出たことを踏まえて、シートベルトについて、クッションを入れるなどの改良を検討する考えも示しました。
海上保安部の調べによりますと、高速船の船長は「船の左側前方の海面の下に白い大きな物体が見えて減速措置をとった。かじを右にきった記憶があるが、直後に衝突した」と話しているということです。
海上保安部は業務上過失傷害などの疑いも視野に、乗務員の対応に問題がなかったか捜査を進めています。