日銀が
去年1
年間に
買い入れた
長期国債の
合計額は111
兆円余りと、6
年ぶりの
高い水準となりました。
欧米の
中央銀行が
金融引き締めを
急ぎ、
日本の
長期金利にも
上昇圧力が
強まる中で、
金利を
抑え込むために
国債の
買い入れ額が
膨らんだ
形です。
発表によりますと、日銀が先月買い入れた長期国債の合計額は、16兆1809億円となり、1か月間としては過去最多だった去年6月に次ぐ2番目の規模となりました。
日銀が先月、大規模な金融緩和策を修正したことで、国債の市場では今後、日銀が金融引き締めに踏み切るのではないかという観測が広がり、代表的な指標となっている10年ものをはじめ、幅広い国債の金利が上昇しました。
これに対し、日銀は金利の上昇を抑えようと臨時の国債買い入れなどを行い、買い入れ額が膨らんだ形です。
また、年間の買い入れの合計額は2021年よりも37兆円余り多い、111兆607億円となりました。
欧米の金融引き締めに伴って上昇圧力がかかった日本の長期金利の上昇を抑え込むため、年間を通して国債の買い入れが増えたためで2016年以来、6年ぶりの高い水準です。
日銀が保有する長期国債が増える中、市場では、金融緩和を縮小するいわゆる「出口戦略」の際には金融市場への影響が大きくなるのではないかという懸念も出ていて、日銀は、今後難しいかじ取りを求められそうです。