人種じんしゅ差別さべつの撲滅ぼくめつを！ 東京とうきょう 渋谷しぶやでも抗議こうぎデモ

14日にちは東京とうきょう 渋谷しぶや区くで事件じけんに抗議こうぎするデモが行おこなわれ、時折ときおり、雨あめが降ふる中なか、日本にっぽんに住すむ留学生りゅうがくせいや日本人にっぽんじんの大学生だいがくせいらが、SNSでの呼よびかけを中心ちゅうしんに集あつまりました。

そして、「黒人こくじんの命いのちも大切たいせつだ」という意味いみの「BLACK LIVES MATTER」や「人権じんけんを守まもろう」と書かかれたプラカードを掲かかげ、渋谷しぶや駅前えきまえのスクランブル交差こうさ点てんや、買い物かいもの客きゃくでにぎわう原宿はらじゅく駅前えきまえなどを3キロにわたって歩あるきました。

関係かんけい者しゃによりますと、参加さんか者しゃは数すう千せん人にんに上のぼったとみられるということです。

参加さんかした人ひとたちは「差別さべつをやめよう」などと声こえを上あげ、人種じんしゅ差別さべつの撲滅ぼくめつを訴うったえていました。

抗議こうぎデモに参加さんか 偏見へんけんや差別さべつに悩なやまされてきた女性じょせいの願ねがい

東京とうきょうでの抗議こうぎデモに参加さんかした23歳さいのあやかブランディーさんは、アフリカのコンゴ民主みんしゅ共和きょうわ国こく出身しゅっしんの父親ちちおやと、日本人にっぽんじんの母親ははおやの間まに生うまれました。生後せいご2か月かげつから日本にっぽんに住すみ、日本にっぽん国籍こくせきを持もっていますが、黒人こくじんに対にたいする偏見へんけんや差別さべつに悩なやまされてきました。

小学校しょうがっこうの授業じゅぎょうで、「肌色はだいろ」というクレヨンを使つかって自分じぶんの似顔絵にがおえを描えがいていたとき、同級生どうきゅうせいに「それはあなたの肌はだの色いろじゃない」と言いわれ、自分じぶんが周まわりと違ちがうことを強つよく意識いしきするようになったと言いいます。

中学校ちゅうがっこうに入はいってからは、「黒人こくじんだからバスケットボールが得意とくいなんだろう」とか、「黒人こくじんなのにどうして視力しりょくが悪わるいの」といったことばをかけられ、次第しだいに自信じしんをなくし、同級生どうきゅうせいと距離きょりを置おくようになりました。そして、みずからのアフリカのルーツに引け目ひけめを感かんじ、大好だいすきだった父親ちちおやのこともいつしか憎にくく思おもい、冷つめたく接せっするようになってしまったということです。

当時とうじについて、あやかさんは「勝手かってな固定こてい観念かんねんに基もとづいていろいろと要求ようきゅうされ、つらかった。人ひとと仲なかよくするため無理むりに笑わらうようになり、自分じぶんらしさを見失みうしなった」と振り返ふりかえります。

あやかさんは高校こうこうを卒業そつぎょう後ご、デザインの専門せんもん学校がっこうで勉強べんきょうし、現在げんざいはイラストの制作せいさくやファッションブランドのデザインなどを手てがけています。

そうした中なか、自分じぶんを変かえようと挑戦ちょうせんしたのが、ミスコンテストです。「美うつくしく社会しゃかい貢献こうけんする女性じょせい」がテーマで、先月せんげつ開ひらかれた神奈川かながわ県けん大会たいかいでは、みずからの経験けいけんをもとに「どんな背景はいけいを持もっている人ひとでも輝かがやける社会しゃかいを作つくりたい」と訴うったえて準じゅん優勝ゆうしょうし、夏なつに開ひらかれる全国ぜんこく大会たいかいに出場しゅつじょうすることになりました。

あやかさんは、ことしに入はいってからも道みちですれ違すれちがった人ひとから「なんで黒人こくじんがいるんだ」という心こころないことばを浴あびせられるなど、日本にっぽん国内こくないでの偏見へんけんや差別さべつをなくすのは簡単かんたんではないと感かんじています。

それでも、今回こんかいの抗議こうぎデモを通をつうじて、1人にんでも多おおくの日本にっぽんの人ひとにアメリカでの事件じけんは決けっして「対岸たいがんの火事かじ」ではないと気付きづいてもらうとともに、自分じぶんと同おなじような境遇きょうぐうの人ひとに希望きぼうを与あたえたいと考かんがえています。

時折ときおり雨あめが降ふる中なか、友人ゆうじんとともに渋谷しぶやの街まちを歩あるいたあやかさんは「同おなじような考え方かんがえかたを持もっている人ひとがこんなにいることに励はげまされたし、これからの勇気ゆうきにつながる。差別さべつは日本にっぽんにもあるということを一いち人にん一いち人にんに理解りかいしてもらい、私わたしのように傷きずつく人ひとが減へってほしい」と話はなしていました。