河井案里参議院議員が
初当選した
去年の
参議院選挙をめぐり、
夫の
河井克行前法務大臣と
案里議員が
票の
取りまとめを
依頼する
目的で
地元議員らに
現金を
配った
疑いが
あるとして、
検察当局は
河井夫妻に
出頭を
要請していて、18
日午後にも
公職選挙法違反の
買収の
疑いで
逮捕するものとみられます。
保守分裂の
激しい選挙戦のさなかに
地元議員ら100
人近くに
およそ2500
万円に
上る現金を
配った
疑いがあり、
一連の
事件は、
前法務大臣の
夫妻による
前例のない
買収事件に
発展する
見通しになりました。
出頭を
要請されたのは、
いずれも
自民党を
離党した
河井克行前法務大臣(57)と、
河井前大臣の
妻の
河井案里参議院議員(46)です。
関係者によりますと、河井前大臣は去年7月の参議院選挙をめぐり、案里議員が立候補を表明した去年3月以降、票の取りまとめを依頼する目的で広島県議会議員などの地元議員や後援会幹部など100人近くに合わせて現金およそ2400万円を配り、案里議員自身も現金百数十万円を配っていた疑いがあるということです。
検察当局は、18日午後にも河井夫妻を取り調べ、公職選挙法違反の買収の疑いで逮捕するものとみられます。
案里議員は去年3月、参議院広島選挙区で自民党本部の支援を受けて党の2人目の候補として擁立され、地元の県連組織が推す当時の現職との保守分裂の激しい選挙戦の末に初当選しました。
一方、法務副大臣や総理大臣補佐官を歴任した河井前大臣は参議院選挙の後、法務大臣に就任しましたが、去年10月に選挙違反の疑いが週刊誌に報じられ辞任しました。
案里議員の陣営がいわゆるウグイス嬢に違法な報酬を支払った疑惑をきっかけに始まった一連の事件は、法務行政のトップだった前法務大臣の夫妻による、地元政界を巻き込んだ前例のない買収事件に発展する見通しとなりました。
河井夫妻は17日、自民党を離党しましたが、関係者によりますと、夫妻は違法な行為はしていないなどとして、議員辞職はしない意向を示しているということです。