香港で6
年前、
学生たちが
民主的な
選挙制度を
求めた「
雨傘運動」を
主導する
など、
民主化運動の
中心的な
役割を
果たしてきた
准教授について、
香港大学は28
日、
解雇することを
決めました。
民主派の
間では、「
政治的な
弾圧だ」
などとして
反発が
強まっています。
解雇処分を
受けたのは、
香港大学の
戴耀廷(たい・ようてい)
准教授で、2014
年に
民主的な
選挙を
求めて
学生らが
道路で
座り込みを
行った「
雨傘運動」を
呼びかけたとして
公衆妨害罪などに
問われ、
去年、
禁錮1
年4
か月の
実刑判決を
受けたあと、
仮釈放されていました。
香港のメディアによりますと、大学側が戴准教授のこうした行動を問題視し、外部の委員を含めた委員会で協議した結果、解雇を決定したということです。
戴氏はことし9月に予定される議会にあたる立法会の議員選挙に向けて、民主派の予備選挙を呼びかけ、中国政府からはこれが「政権の転覆にあたり、香港国家安全維持法に違反する疑いがある」などと名指しで非難されていました。
決定について戴氏は「香港の学問の自由の終わりを意味するものだ」などと批判したほか、民主派の活動家や政治家も「政治的な弾圧だ」などとして、反発を強めています。
一方、香港にある中国政府の出先機関は、「市民の正義に従った決定で解雇は自業自得だ」などとする声明を発表しました。