父親にも「
産後のうつ」のリスクが
あると
指摘される
中、
子どもが
生まれて1
年未満に
精神的な
不調を
感じる父親の
割合は
母親と
ほぼ同じ水準で、
両親とも
不調の
世帯が
推計で
年間3
万世帯に
上ることが
国立成育医療研究センターの
調査で
分かりました。
研究グループは「
母親や
子どものためにも、
父親の
健康管理を
支援する
必要が
ある」としています。
母親は
出産後、ホルモン
バランスや
体調、
生活リズムの
大きな変化によって10
人に1
人が
精神的な
不調を
感じやすく
なると
言われていますが、
最近では
父親にも「
産後のうつ」のリスクが
あると
指摘されています。
国立成育医療研究センターの研究グループは、2016年に厚生労働省が行った調査のデータから1歳未満の子どものいる3514世帯を抽出し、父親と母親それぞれについてうつ病や不安障害などのリスクを調べました。
その結果、「メンタルヘルスの不調のリスクあり」と判定された父親の割合は11.0%で、母親の10.8%とほぼ同じ水準に達しました。また、両親ともに「リスクあり」と判定され、同時に不調に苦しんでいる世帯は全体の3.4%で、去年の出生数をもとにすると、推計で年間およそ3万世帯に上ることが分かったということです。
研究グループによりますと、父親の不調の背景には、子どもが生まれたあとも長時間労働が変わらず、家庭で子育ての負担が増えることが考えられ、両親とも不調になると子どもの養育環境への影響も懸念されるということです。
研究グループの1人、竹原健二室長は「父親の健康管理を支援することは、父親を頼りにしている母親や子どもを支えることにもつながる。男性の育児休業の取得を進めるだけでなく、定時帰宅などさらなる働き方改革が求められる」と話しています。