“届とどかない”若者わかものへ 尾身おみ会長かいちょう×りんたろー。が語かたる新型しんがたコロナ

閣僚かくりょうとの打ち合うちあわせを終おえたばかりの尾身おみさんが、りんたろー。さんのもとを訪おとずれました。

渋谷しぶやの街まちが見渡みわたせるスペースで、人出ひとでの様子ようすを2人にんで眺ながめながら対談たいだんが始はじまりました。

（以下いか、尾身おみ…尾身おみ会長かいちょう　りん…りんたろー。さん）

尾身おみ「EXITのりんたろー。さんって言いうんですか？なんで『出口いでぐち、りんたろう』さんっていうの？」。

りん「日常にちじょうの嫌いやなこととか、ストレスの出口でぐちになれるようなコンビになろうねってつけたんですけど、嫌いやなこととかいろいろあるじゃないですか」。

尾身おみ「コロナも早はやくイグジット（退場たいじょう）してほしいですね」。

りん「そうっすねえ。コロナ始はじまる前まえにつけたんすけど、こんなことになるとは早はやくイグジットしたいっすねえ」。

去年きょねん10月つきに尾身おみ会長かいちょうたち専門せんもん家かは、発生はっせいしたクラスターを分析ぶんせきして感染かんせんリスクが高たかまる典型てんけい的てきな場面ばめんを5つにまとめて示しめしました。

1「飲酒いんしゅを伴ともなう懇親こんしん会かい」

2「大人おとな数すうや長時間ちょうじかんに及およぶ飲食いんしょく」

3「マスクなしでの会話かいわ」

4「狭せまい空間くうかんでの共同きょうどう生活せいかつ」

5「居場所いばしょの切り替きりかわり」の5つです。

こういった場面ばめんでは「3密みつ」のような状況じょうきょうになりやすく、感染かんせんしやすいとされています。

尾身おみ「ああ…」。

りん「それぐらいの興味きょうみのレベルになってしまっている。これが現状げんじょうなんだって、思おもいますね。個人こじんのルールがめちゃくちゃできたじゃないですか。そこを5つの場面ばめんに置き換おきかえられたら、もっと楽たのしめることも増ふえるし、また変かわるような気きがするんですけど」。

尾身おみ「『一体いったい政府せいふは何なにをしてくれてんだ』っていう思おもいはたぶんあると思おもうんです。それだけのこと頼たのむんだから、十分じゅうぶんな経済けいざい的てきな支援しえんだとか、私わたしは汗あせをかいてほしいと、政府せいふに言いっているんです。私わたしたちはこういう仕事しごとをしているんで、政府せいふが何なにをやっているかも結構けっこう知しってるんですよね。まあ完璧かんぺきじゃないけど、日々ひびお役人やくにんの人ひと、朝あさから晩ばんまで仕事しごとしている。ただ結果けっかとしては、多おおくの人ひとが、国くには十分じゅうぶんやってくれてないんじゃないかって感覚かんかくがある」。

120万まん回かい以上いじょう再生さいせいされました。

しかし、コロナ禍かが長期ちょうき化かし、経済けいざい的てきに追い込おいこまれる人ひとが増ふえたことで、いまメッセージを発信はっしんすることに難むずかしさを感かんじていると言いいます。

りん「あの頃ころ（去年きょねん4月つきごろ）って、家いえにいることがかなり正解せいかいというか、それしかできなかった時期じきだから自信じしんを持もって、メッセージの発信はっしんができたんですけど、いま、逆ぎゃくに芸能人げいのうじんって何なにが正解せいかいかわからない状態じょうたいで、どこの先頭せんとうに立たっていいかわからないから、旗はたが振ふれないんですよね。僕ぼくも毎日まいにち仕事しごとでいろんなところに出でているのにもかかわらず、『じゃあ、皆みなさんステイホームしましょうね』って、それはちょっと無理むりな話はなしで自信じしんをもって発信はっしんできないていうのがあるかもしれないですね」。

尾身おみ「ワクチンはいずれ順番じゅんばん来きますけど、打うちに行いきますか」。

りん「はい。僕ぼくなんかはやっぱり迷惑めいわくかける人ひとも多おおいんで、速攻そっこうで2発はつ打うって（笑えみ）それを発信はっしんしたいですね」。

尾身おみ「若わかい人ひとも打うとうなんてことを言いってくれると、りんたろー。さんは影響えいきょう力りょくがあるから、みんなやってくれるんですかね」。

りん「どうか分わかんないですけど、僕ぼくは発信はっしんしたいですね。副ふく反応はんのうがどうの、みたいなのがありますけど、どんなワクチンでも起おこり得えることじゃないですか。それはもう率先そっせんしてやっていこうとは思おもってるんですけどね。こうやって尾身おみさんとしゃべることで、また何なにか伝つたえられることがあるかなとも思おもいますね」。

尾身おみ「オリンピックの開催かいさいは、国くにやIOCが決きめるけど、普通ふつうに考かんがえれば、ああいう機会きかいが来くると人ひとが増ふえるから、少すこし抑おさえ目めにしたほうがいいっていうのは間違まちがいない。やるかやらないか、その辺あたりは分わかりませんけど、とにかく感染かんせんに気きをつけて、オリンピックがあるなしにかかわらず、この大事だいじな時期じきにはみんなが気きをつけるということは重要じゅうようですね。1つ考かんがえていただきたいのは会場かいじょうの外そとですね。オリンピックの間ま、スタジアムの外そととか一般いっぱんの人ひとたちがどう動うごくかということがものすごく重要じゅうようで、しっかりと決きめてほしいと思おもいますね」。

りん「競技きょうぎ場じょうとかの中なかよりも、それに付属ふぞくする人ひと流りゅうのところが不安ふあんってことですね」。

尾身おみ「オリンピックを契機けいきにした人ひとの動うごきね。分わかってきたことは、恒例こうれい行事ぎょうじ。冬休ふゆやすみとかゴールデンウイークとかになると人ひとの動うごきが盛さかんになって感染かんせんが増ふえていくことは証明しょうめい済ずみなんです。だから今回こんかいも、スタジアムの中なかというよりも外そとの人ひとの流ながれをどうコントロールするか。選手せんしゅの問題もんだいではない」。

若わかい世代せだいは、自分じぶんたちの意見いけんが顧かえりみられていないと感かんじていると、りんたろー。さんは言いいます。

尾身おみ「高齢こうれい者しゃはコロナに感染かんせんすると重症じゅうしょう化かのではという非常ひじょうに強つよい心配しんぱいがある。若わかい人ひとは感染かんせんしてもほとんど無む症状しょうじょう。高齢こうれい者しゃの人ひとはもっと若わかい人ひとに気きをつけてほしい。だけど若わかい人ひとは、そんなの政府せいふが何なにか言いったって関係かんけいないよって、これが現実げんじつですよね。どうしたらいいと思おもいますか」。

りん「重症じゅうしょう化かして命いのちに危険きけんを及およぼすことははっきりしているわけだから、そこをケアしなきゃいけないなっていうのはずっと思おもってたんですけど。きょう友達ともだちと遊あそんでいることで、遠とおくの高齢こうれい者しゃが命いのちを落おとすっていう、そこまでのリアリティーがやっぱり無ないから、そこまで思おもいやれてないのが現実げんじつ。でも、それが回まわり回まわってそういうことが起おきてるんだよということまで意識いしきが行いってないというのもあるかもしれないですね」。

「僕ぼくが特とくに感かんじたのは、お酒さけの販売はんばいをやめるとか、街まちの明あかりを消けすってなったときに、ツイッター上じょうに若者わかものの意見いけんがぶわっと出でてきたんですよ。これだけ若者わかものが騒さわいでるのに、小池こいけさんが何なんでこんなことをしたんだろうっていう疑問ぎもんが浮うかんできて、そのときに、あれ、もしかして、僕ぼくらって有権者ゆうけんしゃの中なかにカウントされてないのかなステルス的てきな存在そんざいというか、やっぱ高齢こうれい者しゃのかたがメインの政策せいさく・政治せいじになってるのかなっていう印象いんしょうを受うけたんですけど」。

尾身おみ「今いまのりんたろー。さんの話はなしはコロナの感染かんせんというよりも、日本にっぽんの政治せいじの話はなしに斬きり込こんでいるわけですよね。若わかい人ひとたちの意見いけんがなかなか通とおらないという感覚かんかくを持もってるんでしょう。1つは、やっぱり現実げんじつとしては高齢こうれい者しゃが多おおくて、高齢こうれい者しゃのかたが選挙せんきょに行いく。このことを政治せいじ家かはよく知しってる、というのは事実じじつとしてそれはあるんですよね。コロナの感染かんせんで日本にっぽんのいろんなことが、今いままで見みえてなかったことがはっきり見みえてきている。次つぎの社会しゃかいをどうしたいのかということを今いまから議論ぎろんして準備じゅんびしておいてくれれば、われわれは安心あんしんしてあっちの世よにいけるって感かんじがする」。

りん「まだまだちょっとお元気げんきでいてもらわなきゃ困こまるんですけど。でもコロナって本当ほんとうにしんどいもので、いろんな生活せいかつを変かえたと思おもうんですけど、これを機会きかいにやっぱり僕ぼくたちも有権者ゆうけんしゃなんだというか、選挙せんきょに行いくんだっていうことを、みんながちょっと考かんがえ始はじめないといけないなってすごく感かんじました」。

尾身おみ「若わかい人ひとと女性じょせいが主役しゅやくになる時代じだいがきたと思おもいますね。年寄としよりと男性だんせいは放はなっておいたって、ある程度あるていど首くび突っ込つっこむんだから、そこは意図いと的てきにやらないといけない」。