ロシアの
野党勢力の
指導者、ナワリヌイ
氏が、
旧ソビエトで
開発された
神経剤で
襲われたとみられる
事件をめぐり、EU
各国は、ロシア
に対して制裁を
科すことで
合意しました。ナワリヌイ
氏はことし8
月、ロシア
国内を
移動中、
突然意識を
失ってドイツの
病院に
搬送され、ドイツ
政府やOPCW=
化学兵器禁止機関は、
血液などの
分析の
結果、
旧ソビエトで
開発された
神経剤、「ノビチョク」と
同じ種類の
物質が
検出されたと
発表しています。
これを受けて、ドイツとフランスは「ロシアが関わったとしか考えられない」などとして、ロシアへの制裁を科すようEUに提案していました。
この提案について、EUは12日、ルクセンブルクで開いた外相会議で協議し、EUで外交を担当するボレル上級代表は、会議後の記者会見で、制裁を科すことで各国が合意したと明らかにしました。
ボレル上級代表は制裁の具体的な内容や対象は明らかにしていませんが、ヨーロッパのメディアは、事件に関わったとみられるロシアの情報機関の要員らのEUへの渡航禁止や、資産凍結などの措置が検討されていると伝えています。
一方、ロシアはこれまで、事件への関与を全面的に否定していて、議会下院で国際問題を担当するスルツキー委員長は12日、「EUは反ロシアの考えにとらわれすぎている」と非難しました。