今年度の文化勲章の受章者は、
▽全国各地のモニュメント制作や「東京スカイツリー」のデザイン監修など、優れた作品を発表し続けた彫刻家の澄川喜一さん(89)。
▽和歌文学と中世文学の研究で顕著な業績をあげた東京大学名誉教授の久保田淳さん(87)。
▽現代感覚に満ちた作風が評価される日本を代表する人形作家の奥田小由女さん(83)。
▽「おしん」や「渡る世間は鬼ばかり」など、長年にわたって優れた脚本を世に送り出した脚本家の橋田壽賀子さん(95)。
▽不純物を含んだ金属などを冷却していく中での電気抵抗の変化について、原因を解明した東邦大学名誉教授の近藤淳さん(90)の
5人です。
親授式は、皇居・宮殿の「松の間」で、全員がマスクを着用するなどして行われ、天皇陛下から出席した3人の受章者に、たちばなの花にまが玉をあしらった文化勲章が贈られました。
このあと、受章者を代表して澄川さんが「心から御礼申し上げます。大変名誉なことで、皆さん喜んでおられます」とあいさつしました。
これに対して天皇陛下は「長年努力を重ね、大きな業績をおさめられ、文化の向上に尽くされたことを、まことに喜ばしく思います」と、お祝いのことばを述べられました。
式のあと、受章者たちは文化勲章をつけて宮殿の前で記念撮影に臨み、受章の喜びをかみしめていました。
皇居では、例年、天皇皇后両陛下が受章者らを招いて茶会を催されますが、ことしは感染拡大防止のため行われないということです。