トランプ大統領だいとうりょう ソーシャルメディア対象たいしょうの大統領だいとうりょう令れいに署名しょめい

こうした中なか、トランプ大統領だいとうりょうは28日にち、ホワイトハウスでソーシャルメディアを対象たいしょうにした大統領だいとうりょう令れいに署名しょめいしました。

トランプ大統領だいとうりょうは記者きしゃ団だんに対にたいし「ごく一いち握にぎりの強力きょうりょくなソーシャルメディアが、アメリカの公的こうてきかつ私的してきなコミュニケーションの大だい部分ぶぶんを支配しはいしている」と述のべ、ツイッターなどソーシャルメディアを運営うんえいする会社かいしゃを批判ひはんしました。

大統領だいとうりょう令れいには、投稿とうこう内容ないようを巡めぐり運営うんえい会社かいしゃが法律ほうりつで保護ほごされていることに関にかんして、運用うんようの見直みなおしを求もとめる内容ないようが盛り込もりこまれていて、トランプ大統領だいとうりょうとしては自身じしんに批判ひはん的てきな動うごきをけん制けんせいするねらいもありそうです。

きっかけは前回ぜんかいの大統領だいとうりょう選せん

ソーシャルメディアを手てがける各社かくしゃが、投稿とうこう内容ないようへの関与かんよを強つよめるきっかけになったのが、前回ぜんかい、2016年ねんのアメリカ大統領だいとうりょう選挙せんきょです。

トランプ大統領だいとうりょうが当選とうせんしたこの選挙せんきょでは、ロシアがソーシャルメディアを通をつうじて選挙せんきょに干渉かんしょうしたとされ、投稿とうこうの内容ないようを各社かくしゃが責任せきにんを持もってチェックすべきだという世論せろんが高たかまりました。

各社かくしゃは対策たいさくを強化きょうかし、外国がいこくからの組織そしき的てきな干渉かんしょうの疑うたがいがあるアカウントを閉鎖へいさしたり、本物ほんものと見分みわけがつかない「ディープフェイク」と呼よばれる偽にせの映像えいぞうを削除さくじょする方針ほうしんを打ち出うちだしたりしています。

このうちツイッター社しゃは、新型しんがたコロナウイルスをめぐって科学かがく的てきに効果こうかが確認かくにんされていない感染かんせん防止ぼうし策さくが投稿とうこうされたとして、今月こんげつから誤解ごかいを招まねきかねない投稿とうこうに事実じじつ確認かくにんを促うながす注釈ちゅうしゃくをつけています。

トランプ大統領だいとうりょうの不満ふまんの経緯けいい

トランプ大統領だいとうりょう側がわは、ツイッター社しゃが公正こうせいな立場たちばで投稿とうこうを判断はんだんしていないと不満ふまんを募つのらせてきました。それが表面ひょうめん化かし、注目ちゅうもくを集あつめたのがことし3月つきにツイッター社しゃがホワイトハウスの高官こうかんに対にたいして行おこなった警告けいこくでした。

ホワイトハウスのスカビノ ソーシャルメディア部長ぶちょうが3月つき7日にちに投稿とうこうした、野党やとう・民主党みんしゅとうのバイデン前ぜん副ふく大統領だいとうりょうの発言はつげんの動画どうがをめぐって、ツイッター社しゃは翌日よくじつ、動画どうがが意図いと的てきに改かいざんされているとして「情報じょうほう操作そうさされたメディア」と表示ひょうじする警告けいこくを発はっしました。

これに対にたいして、トランプ大統領だいとうりょうの選挙せんきょ陣営じんえいはツイッター社しゃに書簡しょかんを送おくって抗議こうぎしたうえで、バイデン氏しの選挙せんきょ陣営じんえいが制作せいさくしたトランプ大統領だいとうりょうを批判ひはんする選挙せんきょ広告こうこくビデオこそ意図いと的てきに編集へんしゅうされており、情報じょうほう操作そうさにあたるとしてバイデン氏し側がわにも同様どうようの警告けいこくを発はっするよう要求ようきゅうしましたが、ツイッター社しゃは応おうじませんでした。

このため、トランプ大統領だいとうりょうの陣営じんえいは声明せいめいを発表はっぴょうし、「ツイッター社しゃには政治せいじ的てきな偏見へんけんが明あきらかに存在そんざいする。バイデン氏しを守まもることを選えらんでいる」と非難ひなんしていて、陣営じんえい内ないではツイッター社しゃの判断はんだんが大統領だいとうりょう選挙せんきょに与あたえる影響えいきょうを懸念けねんする声こえが広ひろがっていました。

また、与党よとう・共和党きょうわとう内ないには、中国ちゅうごくの外交がいこう官かんや大使館たいしかんがツイッターを活用かつようして自国じこくの立場たちばを宣伝せんでんしていることへの警戒けいかい感かんが強つよまっていて、共和党きょうわとうの議員ぎいんがことし3月つき、ツイッター社しゃにアカウントの閉鎖へいさを求もとめる書簡しょかんを送おくりましたが、ツイッター社しゃがこの要求ようきゅうを拒こばんだことについても共和党きょうわとう内ないでは批判ひはんの声こえが上あがっていました。

こうした中なか、今月こんげつ26日にち、トランプ大統領だいとうりょうが11月つきに行おこなわれる大統領だいとうりょう選挙せんきょの投票とうひょう方法ほうほうを批判ひはんしたツイッターへの投稿とうこうに対にたいし、ツイッター社しゃは「根拠こんきょがない」として事実じじつ確認かくにんを促うながすファクトチェックの注釈ちゅうしゃくをつけました。トランプ大統領だいとうりょうは直ただちにツイッターで「大統領だいとうりょう選挙せんきょへの介入かいにゅうだ」と反発はんぱつする姿勢しせいを示しめしました。

さらに翌よく27日にちにも「共和党きょうわとう員いんはソーシャルメディアが保守ほしゅ派はの声こえを完全かんぜんに沈黙ちんもくさせると感かんじている。そのようなことを許ゆるさないために強力きょうりょくに規制きせいするか、閉鎖へいさする」と投稿とうこうし、ツイッターなどのソーシャルメディアの規制きせいや閉鎖へいさの可能かのう性せいを示唆しさしました。そのうえで「ソーシャルメディアは直ただちに態度たいどを改あらためろ」と投稿とうこうするなどいらだちを募つのらせたとみられます。トランプ大統領だいとうりょうのツイッターのフォロワーは8000万まん人にんを超こえています。

アメリカでは、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで秋あきの大統領だいとうりょう選挙せんきょに向むけた大だい規模きぼな集会しゅうかいが開あけない状況じょうきょうが続つづいていて、ツイッターはトランプ大統領だいとうりょうにとっても、みずからの主張しゅちょうを支持しじ者しゃに訴うったえる重要じゅうような手段しゅだんとなっていて、秋あきの大統領だいとうりょう選挙せんきょも見据みすえ、対抗たいこう措置そちに踏み切ふみきる判断はんだんをしたとみられます。