アメリカの
トランプ大統領は、イランが
司令官殺害の
報復として、アメリカ
軍の
拠点を
攻撃したことを
受けて
演説し、
反撃には
言及せずに、
これ以上の
事態の
悪化は
避けたいという
姿勢を
明確にしました。イランも
国連の
事務総長への
書簡で
同様の
考えを
示し、
本格的な
衝突はいったん
回避できたという
見方が
広がっています。
アメリカの
トランプ大統領は、イランが
革命防衛隊のソレイマニ
司令官殺害への
報復として、
隣国イラクのアメリカ
軍の
拠点を
攻撃したことを
受け
8日、
国民向けに
演説しました。
このなかでトランプ大統領は、アメリカ兵らに死傷者はなく、被害は最小限に抑えられたと強調しました。そして「イランは今のところ矛を収めているようだ」と述べ、さらなる攻撃の可能性は低いという認識を示し、反撃には言及しませんでした。
さらに「アメリカは平和に身をささげる準備ができている」として、これ以上の事態の悪化は避けたいという姿勢を明確にしました。
また、イランのラバンチ国連大使は8日、国連のグテーレス事務総長に書簡を送り、攻撃は正当な自衛権の行使だと主張する一方、「イランは事態がさらに悪化したり、戦争になったりすることを求めない」として、イランとしても報復の応酬は望まないという考えを示しました。
アメリカとイランの双方が冷静な対応を示したことで、国際社会では本格的な衝突はいったん回避できたという見方が広がっています。