北朝鮮は、
非核化をめぐる
アメリカとの
協議について
談話を
発表し、
協議に
応じる姿勢を
示す一方で、「アメリカは、
まだわれわれが
満足する
答えを
出す準備ができていない」として、あくまでも
譲歩するのはアメリカ
側だと
強調しました。
北朝鮮の
非核化をめぐる
米朝の
実務者協議が
先月、スウェーデンで
行われましたが、
協議のあと
北朝鮮のキム・ミョンギル
首席代表は「
協議は
決裂した」と
述べてアメリカの
姿勢に
変化がないと
非難しました。
キム首席代表は14日夜、国営の朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、この中で、アメリカ側が来月、再び協議を行うよう求めてきたと明らかにしたうえで、「協議を通じて問題を解決することが可能ならば、任意の場所と時間にアメリカと向き合う用意がある」として協議に応じる姿勢を示しました。
一方で、「解決策を出すのはアメリカ側だ。しかし、アメリカはまだわれわれが満足する答えを出す準備ができておらず、対話の提案は時間稼ぎの策にすぎない」として、韓国との合同軍事演習を続け、北朝鮮に対する制裁を維持するアメリカへの不信感をあらわにしました。
北朝鮮は、年内に打開策を提示するようアメリカに求めていて、今回の談話でも、譲歩するのはあくまでアメリカ側だと改めて強調した形です。
米国務省「大統領の方針変わりない」
これに対し、アメリカ国務省の広報担当者は14日、NHKの取材に応じ、来月、再び協議を行うよう北朝鮮に求めたのかどうかなどは明らかにしませんでしたが、「米朝首脳会談で合意した両国関係の改善と恒久的な平和の構築、それに完全な非核化について、進展を目指すトランプ大統領の方針に変わりはない」と述べて、今後も協議を続けていく姿勢を改めて強調しました。
キム委員長の側近「挑発強行なら米に耐え難い対応」
北朝鮮の非核化をめぐる協議について、アメリカのエスパー国防長官が、協議を下支えするために近く予定されている韓国との合同軍事訓練の計画を変更する可能性もあるという認識を示したことについて、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の側近として知られるキム・ヨンチョル党副委員長が14日夜、談話を発表しました。
この中で「今回の発言がトランプ大統領の考えを反映したものだと信じたい。対話を維持しようというアメリカ側の肯定的な努力の一環だと評価する」として歓迎しました。
一方で「これがわれわれの無邪気な解釈に終わり、敵対的な挑発が強行されるならば、やむをえずアメリカにとって耐え難い、衝撃的な対応で応じざるをえない」として、アメリカをけん制しました。