Actualités japonaises: 中韓外相会談朝鮮半島非核化実現に向け協力拡大で一致

中ちゅう韓かん外相がいしょう会談かいだん朝鮮ちょうせん半島はんとう非核ひかく化か実現じつげんに向むけ協力きょうりょく拡大かくだいで一致いっち

Apr 3, 2021 19:04

Furigana

中国ちゅうごくの王おう毅あつし外相がいしょうは3日にち、韓国かんこくのチョン・ウィヨン（鄭てい義よし溶）外相がいしょうと会談かいだんし、朝鮮ちょうせん半島はんとうの非核ひかく化かの実現じつげんに向むけて協力きょうりょくを拡大かくだいしていくことで一致いっちしました。米べい中ちゅうの対立たいりつが深ふかまる中なか、アメリカの同盟どうめい国こくである韓国かんこくとの関係かんけいを強化きょうかし、バイデン政権せいけんをけん制けんせいするねらいもあるものとみられます。

中国ちゅうごくの王おう毅あつし外相がいしょうは、就任しゅうにん後ご初はじめての外国がいこくの訪問ほうもん先さきとして中国ちゅうごくを訪おとずれた韓国かんこくのチョン・ウィヨン外相がいしょうと3日にち、南部なんぶ、福建ふっけん省しょうのアモイで会談かいだんしました。

会談かいだんの冒頭ぼうとう、チョン外相がいしょうは先月せんげつ、弾道だんどうミサイルを発射はっしゃした北朝鮮きたちょうせんへの対応たいおうについて「朝鮮ちょうせん半島はんとうの平和へいわプロセスが実質じっしつ的てきに進展しんてんするよう、中国ちゅうごくが建設けんせつ的てきな役割やくわりを果はたすことを求もとめる」と述のべ、協力きょうりょくを求もとめました。

韓国かんこく外務省がいむしょうによりますと、会談かいだんで両りょう外相がいしょうは、朝鮮ちょうせん半島はんとうの非核ひかく化かの実現じつげんに向むけて協力きょうりょくを拡大かくだいしていくことで一致いっちしたということです。

また、来年らいねんが両国りょうこくの国交こっこう樹立じゅりつから30年ねんになることを踏ふまえ、戦略せんりゃく的てきパートナー関係かんけいを充実じゅうじつさせるとしたほか、習近平ちから国家こっか主席しゅせきの韓国かんこく訪問ほうもんなどの実現じつげんに向むけ協力きょうりょくしていくことを確認かくにんしたということです。

アメリカのバイデン政権せいけんが中国ちゅうごく包囲ほうい網もうとも言いえる動うごきを強つよめる中なか、中国ちゅうごくとしてはアメリカの同盟どうめい国こくである韓国かんこくとの関係かんけいを強化きょうかし、けん制けんせいするねらいもあるものとみられます。

王おう毅あつし外相がいしょう米べいバイデン政権せいけんに対抗たいこうする姿勢しせい鮮明せんめいに

中国ちゅうごくの王おう毅あつし外相がいしょうは、韓国かんこくの外相がいしょうとの会談かいだんに先立さきだち、先月せんげつ31日にちから今月こんげつ2日にちまで、ASEAN＝東南アジアとうなんあじあ諸国しょこく連合れんごうに加盟かめいするシンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピンの4か国かこくの外相がいしょうを、それぞれ韓国かんこくの外相がいしょうと同おなじく南部なんぶ・福建ふっけん省しょうに招まねき、会談かいだんしていました。

中国ちゅうごく外務省がいむしょうによりますと、王おう外相がいしょうは各国かっこくの外相がいしょうに対にたいし、ミャンマー情勢じょうせいをめぐり、ASEANが原則げんそくとしている内政ないせい不ふ干渉かんしょうの順守じゅんしゅを支持しじすると伝つたえたということです。

またフィリピンの外相がいしょうに対にたいしては、ミャンマー情勢じょうせいをめぐる国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの緊急きんきゅう会合かいごうについて、ミャンマーの主権しゅけんを損そこない事態じたいをさらに複雑ふくざつ化かさせる不当ふとうな介入かいにゅうを避さけるべきだとも伝つたえたとしています。

欧米おうべい諸国しょこくがミャンマー軍ぐんに厳きびしい姿勢しせいを示しめし、武器ぶきの禁輸きんゆなどの制裁せいさいを求もとめているのに対にたいし、中国ちゅうごくはロシアとともに反対はんたいしていて、同調どうちょうするよう求もとめた形かたちです。

王おう外相がいしょうはこのところ、ロシアや中東ちゅうとう各国かっこく、それにASEAN諸国しょこくなどの外相がいしょうと会談かいだんを重かさねていて、アメリカのバイデン政権せいけんによる中国ちゅうごく包囲ほうい網もうとも言いえる動うごきに対抗たいこうする姿勢しせいを鮮明せんめいにしています。

専門せんもん家か「中国ちゅうごくアメリカとその同盟どうめい国こくにくさびねらう」

2015年ねんまで上海しゃんはい総領事そうりょうじを務つとめ、中国ちゅうごくやアジアの国際こくさい関係かんけいに詳くわしい東京とうきょう大学だいがく大学院だいがくいんの小原おはら雅博まさひろ元もと教授きょうじゅは「今いま、米べい中ちゅうは全面ぜんめん的てきな戦略せんりゃく的てき競争きょうそうの時代じだいに入はいっていて、アメリカのバイデン政権せいけんは、同盟どうめい諸国しょこくとの結束けっそくを全面ぜんめんに出だす外交がいこうを行おこなっている。これに対にたいして中国ちゅうごくは、アメリカと、アメリカが関係かんけいを強つよめようとしている国くにの間まにくさびを打ち込うちこみたいと考かんがえている」と指摘してきしました。

そのうえで「中国ちゅうごくは、先日せんじつもASEAN諸国しょこくの外相がいしょうを招まねいたほか、中東ちゅうとうや東欧とうおうを訪問ほうもんするなど、積極せっきょく的てきな外交がいこうで仲間なかま作づくりを進すすめている。まさに現代げんだいの合従がっしょう連衡れんこうで、激はげしい外交がいこう合戦かっせんが展開てんかいされていて、今回こんかいの中ちゅう韓かんの外相がいしょう会談かいだんはそれに含ふくまれる」と分析ぶんせきしました。

一方いっぽう、こうした中国ちゅうごくの動うごきが地域ちいきに与あたえる影響えいきょうについては「米べい中ちゅうのはざまで、多おおくの国くにが難むずかしい立場たちばに置おかれることになる。アメリカとの間までは安全あんぜん保障ほしょうの利益りえきがある一方いっぽうで、中国ちゅうごくとの間まには経済けいざい的てきな利益りえきがある。中国ちゅうごくは巨大きょだい化かする市場しじょうと経済けいざい援助えんじょを使つかい、こうした国々くにぐにに揺ゆさぶりをかけていて、まさにアメとムチだ。多おおくの国くにが中国ちゅうごくを選えらぶのか、アメリカを選えらぶのか難むずかしい選択せんたくを迫せまられている」と指摘してきしました。

また小原おはら氏しは日本にっぽんの役割やくわりについて「日本にっぽんがどのような外交がいこうを展開てんかいするかが地域ちいきにとっても非常ひじょうに重要じゅうようになり、役割やくわりが問とわれることになる。日にち米べい同盟どうめいを堅持けんじしながら中国ちゅうごくとの関係かんけいを悪化あっかさせず安定あんていした関係かんけいを維持いじするという難むずかしい外交がいこうが求もとめられる」と話はなしていました。