小惑星「リュウグウ」の
上空で、
着陸に
向けた
準備を
進めている
日本の
探査機「はやぶさ
2」について
JAXA=
宇宙航空研究開発機構は、
今月22
日に
小惑星への
着陸を
実施し
岩石の
採取に
挑戦すると
発表しました。ミッションは
いよいよ山場を
迎えることになります。
探査機「はやぶさ
2」は
去年6月、
地球から
およそ3億キロ離れた
小惑星「リュウグウ」の
上空に
到着し
当初、10
月の
着陸を
予定していましたが、
小惑星の
表面が
予想以上に
岩に
覆われていることがわかり、
着陸時期を
延期して、
着陸する
場所と
方法の
検討を
進めていました。
そして6日、JAXAは日本時間の今月22日の朝に着陸を実施し、小惑星の岩石の採取に挑戦すると発表しました。
着陸地点は検証を重ねた結果、小惑星の赤道付近にある高さ60センチを超える岩がない直径6メートル程度の狭いエリアを狙うことに決めたということです。
少しでも飛行コースが外れると小惑星表面の岩石に接触して機体や太陽光パネルが壊れるおそれがあることから高い精度で「はやぶさ2」を制御する方法が求められ、JAXAは、事前に着陸地点の近くに投下した光を反射するターゲットマーカーと呼ばれる目印を常にカメラでとらえながら正確に着陸地点に接近する方法をとるということです。
JAXAでは今後の準備で問題が発生しなければ着陸予定日の1日前の今月21日午前8時ごろから高度2万メートルで待機している「はやぶさ2」を小惑星に向けて降下させ着陸は22日午前8時ごろを予定しています。
「はやぶさ2」の計画
「はやぶさ2」は14年前に小惑星「イトカワ」に到達し、世界で初めて小惑星の微粒子を地球に持ち帰った「はやぶさ」初号機の成果を踏まえて計画されました。
「はやぶさ2」は地球と火星の軌道の間にある小惑星「リュウグウ」から岩石を採取して、水や有機物の存在を確認することで生命の起源に迫ろうというもので「リュウグウ」には合わせて2回から3回の着陸を予定しています。
探査機を小惑星に飛ばして岩石などを持ち帰る技術は日本が世界をリードしていて、「はやぶさ2」のミッションの成否に大きな注目が集まっています。