オウム真理教の
元代表 麻原彰晃、
本名・
松本智津夫元死刑囚の
長男が、
現在のアレフ
に対し、
自分の
名前を
使わないよう
求めた
裁判で、
東京地方裁判所は
訴えを
認め、
教祖を
意味する
呼称を
付けて
長男の
名前を
使うことを
禁止する
判決を
言い渡しました。
松本智津夫元死刑囚の27
歳の
長男は、
平成12
年に
オウム真理教から
名前を
変えたアレフに
入会しませんでしたが、アレフの
平成26
年の
行事で「
麻原尊師が
定めた
後継者のお
一人」だとして、
子を
意味する「
皇子(
こうし)」や
教祖を
意味する「
猊下(げいか)」という
呼称を
付けて
紹介されたとして、アレフ
に対して、
自分の
名前や
写真を
使わないよう
求めました。
アレフ側は裁判で「信者らが将来、長男に教団に復帰してもらいたいと願っただけで、尊重すべきだ」と主張しました。
25日の判決で、東京地方裁判所の森田浩美裁判長は「長男がいまだにアレフと密接な関係にあるのではないかという疑念を抱かれ、麻原元死刑囚の長男であるための差別を受けることによって、現実に不利益を受けかねない」と指摘しました。
そのうえで「麻原元死刑囚が定めた宗教上の呼称や写真を使うことは長男を教祖に位置づけることと密接に結び付き、明確な拒絶の意思に反し、人格権を侵害する」として、アレフ側に対し、呼称を付けて長男の名前を使うことや写真を掲示することを禁止し、100万円の慰謝料の支払いを命じました。