【記者きしゃ解説かいせつ】東京とうきょうでの急増きゅうぞう「爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだい」の兆きざしなのか？

東京とうきょうでこの３さん日間にちかん、急速きゅうそくに感染かんせん者しゃが増ふえているのは、「爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだい」の兆きざしなのか？。科学かがく文化ぶんか部ぶの水野みずの雄太ゆうた記者きしゃが解説かいせつします。

「爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだい」起おきるのか その分かれ道わかれみちに

Ｑきゅ-：東京とうきょうで急速きゅうそくに感染かんせん者しゃが増ふえているのは「爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだい」の兆きざしなのか？。

Ａえい：爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだいが起おきるのかその分かれ道わかれみちに来きているといえると思おもいます。

東京とうきょう都とで感染かんせんが確認かくにんされた人ひとの数かずの推移すいいをみますと、感染かんせん者しゃの数かず、全体ぜんたいとしては、東京とうきょう都とで212人にんですから、今いまは「爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだい」の状況じょうきょうではありません。

ただ、都とが注目ちゅうもくしているのが増ふえ方かたです。この３さん日間にちかんで、急激きゅうげきに人数にんずうが増ふえています。

また、どこから感染かんせんしたのかわからない患者かんじゃも増加ぞうかしています。この状態じょうたいが続つづき、特とくに対策たいさくがとられなければ、この傾かたむきのまま、どんどん感染かんせん者しゃが増ふえてしまい、「爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだい」につながってしまうと考かんがえられているんです。

一度いちど、爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだいが起おこってしまうと少すこしの対策たいさくでは止とめられなくなります。まさに今いまが、この傾かたむきをなだらかにできるのか、その分かれ目わかれめにいるといえます。

「３みっつの密みつ」避さけることが最さい重要じゅうようポイント

Ｑきゅ-：「感染かんせん経路けいろがわからない人ひとが増ふえているということだが、そうなってくると、『３みっつの密みつ』が重かさなる場所ばしょに気きをつけるだけでは十分じゅうぶんではないのではないか」という質問しつもんが視聴しちょう者しゃから寄よせられています。

Ａえい：これについては、感染かんせん経路けいろが見みえているかどうかに関かかわらず、「３みっつの密みつ」を避さけることがもっとも重要じゅうようなポイントだといえます。

新型しんがたコロナウイルスは人ひとと人ひととの接触せっしょくでうつっていくわけですから、できる限かぎり人ひととの接触せっしょくを控ひかえるということが対策たいさくの基本きほんとなります。

ただ、これまでの研究けんきゅうで、新型しんがたコロナウイルスでは、感染かんせんした人ひとのおよそ８はち割わりは、誰だれにも感染かんせんを広ひろげていなかったことが分わかっています。

つまり集団しゅうだん感染かんせんを防ふせぐことができれば、感染かんせんの広ひろがりを大幅おおはばに抑おさえることができると考かんがえられているんです。

そのためのに大切たいせつなのが「３みっつの密みつ」、「３さん密みつ」です。「密閉みっぺい」された場所ばしょで、多おおくの人ひとが「密集みっしゅう」し、近ちかい距離きょりで会話かいわするなどの「密接みっせつ」な環境かんきょう、この３みっつの条件じょうけんが重かさなるのをできる限かぎり避さけることで集団しゅうだん感染かんせんのリスクを減へらせるとされています。

感染かんせん経路けいろが分わからない場合ばあい、見みえていないところで、集団しゅうだん感染かんせんが起おこっているおそれがありますが、見みえているかどうかに関かかわらず、新あらたな集団しゅうだん感染かんせんが起おこるのを徹底てっていして防ふせぐこと、つまり「３さん密みつ」を避さけることがもっとも重要じゅうようなポイントです。

一人ひとりひとりが冷静れいせいに行動こうどうを

Ｑきゅ-：海外かいがいでは、感染かんせんが広ひろがって外出がいしゅつ禁止きんしなどの措置そちがとられた際さいに、商品しょうひんを買い求かいもとめる人ひとが店みせに押し寄おしよせたり、検査けんさを受うけようと病院びょういんに詰つめかけたりする光景こうけいを目めにします。東京とうきょうでも心配しんぱいですが、こうした行動こうどうには問題もんだいはないのでしょうか？。

Ａえい：この時期じき、普通ふつうのかぜも多おおいので体調たいちょうを崩くずしたりすると、不安ふあんになる人ひとも多おおいと思おもいます。

ただ、医療いりょう機関きかんはもちろん、１ひとつの場所ばしょに多おおくの人ひとが詰つめかけてしまうとまさに「３みっつの密みつ」の環境かんきょうが生うまれてしまうおそれがあります。

イタリアなど、海外かいがいでは院内いんない感染かんせんが広ひろがって医療いりょう従事じゅうじ者しゃが感染かんせんしてしまったケースが数多かずおおく起おきたと指摘してきされています。

今回こんかいの東京とうきょう都との呼よびかけは、爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだいを防ふせぎ、重症じゅうしょう化かする人ひとの命いのちを１いち人にんでも多おおく救すくうためのものです。

一人ひとりひとりが感染かんせんを広ひろげないためになにができるのかを考かんがえ、冷静れいせいに行動こうどうすることが求もとめられています。

また、そのためにも国くにや自治体じちたいは必要ひつような情報じょうほうを迅速じんそくに提供ていきょうしていくことが必要ひつようです。