津波つなみで児童じどう死亡しぼうの大川おおかわ小しょう裁判さいばん ２に審しんも石巻いしのまき市しと県けんに賠償ばいしょう命令めいれい

双方そうほうが控訴こうそした２に審しんの審理しんりでは、津波つなみの到達とうたつを事前じぜんに予測よそくできたかどうかや、小学校しょうがっこうの事前じぜんの防災ぼうさい対策たいさくが適切てきせつだったかどうかが争あらそわれました。

２に６ろく日にちの判決はんけつで、仙台せんだい高等こうとう裁判所さいばんしょの小川おがわ浩ひろし裁判さいばん長ちょうは「地震じしんの発生はっせい前まえの段階だんかいで学校がっこうに津波つなみが到達とうたつすることを予測よそくすることができた。学校がっこうは危機きき管理かんりマニュアルに避難ひなん場所ばしょや避難ひなん経路けいろなどを定さだめる義務ぎむがあったのに怠おこたった」と指摘してきし、１いち審しんでは認みとめなかった震災しんさい前まえの防災ぼうさい対策たいさくの不備ふびを認みとめました。

そのうえで、石巻いしのまき市しと宮城みやぎ県けんに対にたいし、１いち審しんよりおよそ１いち０ぜろ０ぜろ０ぜろ万まん円えん多おおい合あわせて１いち４よん億おく３さん０ぜろ０ぜろ０ぜろ万まん円えん余あまりの賠償ばいしょうを命めいじました。

遺族いぞくの弁護べんご団だんによりますと、震災しんさいの津波つなみをめぐる裁判さいばんで、地震じしん発生はっせい前まえの防災ぼうさい対策たいさくの不備ふびを認みとめ、賠償ばいしょうを命めいじる判決はんけつは初はじめてだということです。

宮城みやぎ県けん石巻いしのまき市しにあった大川おおかわ小学校しょうがっこうでは、７なな４よん人にんの児童じどうが津波つなみの犠牲ぎせいになり、このうち児童じどう２に３さん人にんの遺族いぞくが起おこした裁判さいばんで、１いち審しんの仙台せんだい地方ちほう裁判所さいばんしょはおととし１０月じゅうがつ、「早期そうきの避難ひなんをしていれば、児童じどうの被災ひさいを免まぬかれることができ、避難ひなんについての過失かしつがあった」として、石巻いしのまき市しと宮城みやぎ県けんに対にたいし、１いち４よん億おく２に０ぜろ０ぜろ０ぜろ万まん円えん余あまりの賠償ばいしょうを命めいじました。

双方そうほうが控訴こうそした２に審しんの審理しんりでは、津波つなみの到達とうたつを事前じぜんに予測よそくできたかどうかや、小学校しょうがっこうの事前じぜんの防災ぼうさい対策たいさくが適切てきせつだったかどうかが争あらそわれました。

２に６ろく日にちの判決はんけつで、仙台せんだい高等こうとう裁判所さいばんしょの小川おがわ浩ひろし裁判さいばん長ちょうは「地震じしんの発生はっせい前まえの段階だんかいで学校がっこうに津波つなみが到達とうたつすることを予測よそくすることができた。学校がっこうは危機きき管理かんりマニュアルに避難ひなん場所ばしょや避難ひなん経路けいろなどを定さだめる義務ぎむがあったのに怠おこたった」と指摘してきし、１いち審しんでは認みとめなかった震災しんさい前まえの防災ぼうさい対策たいさくの不備ふびを認みとめました。

そのうえで、石巻いしのまき市しと宮城みやぎ県けんに対にたいし、１いち審しんよりおよそ１いち０ぜろ０ぜろ０ぜろ万まん円えん多おおい合あわせて１いち４よん億おく３さん０ぜろ０ぜろ０ぜろ万まん円えん余あまりの賠償ばいしょうを命めいじました。

遺族いぞくの弁護べんご団だんによりますと、震災しんさいの津波つなみをめぐる裁判さいばんで、地震じしん発生はっせい前まえの防災ぼうさい対策たいさくの不備ふびを認みとめ、賠償ばいしょうを命めいじる判決はんけつは初はじめてだということです。

遺族いぞく 涙なみだ流ながして抱き合だきあう

賠償ばいしょうを命めいじる判決はんけつが言い渡いいわたされると、法廷ほうていでは、遺族いぞくたちが天井てんじょうを見みたり目頭めがしらを押おさえたりしながら涙なみだを流ながす姿すがたが見みられました。

また、涙なみだをこらえるように目めをつむったままうつむく人ひとや判決はんけつを読み上よみあげる裁判さいばん長ちょうをじっと見みつめる人ひともいました。

言い渡いいわたしが終おわると、裁判所さいばんしょのロビーでは「よかったね」「苦くるしかったね」などと言いって肩かたを震ふるわせながら涙なみだを流ながして抱き合だきあう遺族いぞくの姿すがたも見みられました。

原告げんこく団長だんちょう「今後こんごの防災ぼうさいに役立やくだつ判決はんけつ」

仙台せんだい高等こうとう裁判所さいばんしょの前まえでは、午後ごご２に時半じはんすぎ、遺族いぞくたちが、「勝訴しょうそ」とか、「子こどもたちの声こえが高裁こうさいにも届とどいた」、「組織そしき的てき過失かしつを認みとめる」と書かかれた旗はたを掲かかげ、外そとで待ち受まちうけた人ひとたちに判決はんけつを報告ほうこくしました。

原告げんこく団長だんちょうの今野こんの浩行ひろゆきさんは「多おおくの方ほうのご協力きょうりょくやご支援しえんをいただき、きょうの判決はんけつにつながったことを感謝かんしゃしています。現場げんばにいた先生せんせいだけでなく、学校がっこうの校長こうちょうらの責任せきにんや石巻いしのまき市し教育きょういく委員いいん会かいの責任せきにんも認みとめられました。組織そしき的てき責任せきにんが認みとめられたことは今後こんごの防災ぼうさいに役立やくだつと思おもいます」と話はなしていました。

裁判所さいばんしょの前まえでは、遺族いぞくたちが涙なみだを流ながしながら肩かたを抱き合だきあう姿すがたも見みられました。

遺族いぞく「息子むすこは常つねに心こころの中なかにいる」

裁判所さいばんしょの前まえで「子こどもたちの声こえが高裁こうさいにも届とどいた」と書かかれた旗はたを掲かかげた遺族いぞくの１いち人にん、佐藤さとう美よし広ひろさんは「勝訴しょうそという文字もじの中なかに、子こどもたち一いち人にん一いち人にんの字じが入はいっている。子こどもたちの声こえが高裁こうさいに届とどいたなと思おもい、本当ほんとうにほっとしたというのが最初さいしょの気持きもちです。息子むすこは常つねに私わたしの心こころの中なかにいるので、こうやって旗はたを持もって話はなしている様子ようすを息子むすこは見みていると思おもいます。息子むすこは『７なな年間ねんかんよくやったな。ちゃんと見みてるよ』と、そういう感かんじだと思おもいます。ほっとした涙なみだと、この７なな年間ねんかん、心こころの支ささえになってくれた人ひとたちに感謝かんしゃしたい」と話はなしていました。

遺族いぞく「声こえを届とどけることできた」

原告げんこくの１いち人にんで小学しょうがく６ろく年生ねんせいの三男さんなんを亡なくした佐藤さとう和隆かずたかさんは「とりあえずほっとしています。息子むすこがあの日ひ、『死しんでしまうから避難ひなんを』と訴うったえていたことが認みとめられてうれしい。裁判さいばんは長ながく、逃げ出にげだしたくなることもあったが、いろいろな人ひとたちのおかげで自分じぶんたちの声こえを届とどけることができました」と話はなしていました。