東南アジアで
去年、
生きたカワウソを
密輸しようとして
空港などで
摘発される
事件が
急増し、
保護されたカワウソの
およそ7割は
日本向けだったことが、NGOの
調査でわかりました。
野生生物の
取引を
監視している
国際NGO「トラフィック」は、
東南アジアでカワウソの
違法取引について
調査した
報告書を
発表しました。
それによりますと、生きたカワウソを密輸しようとして、去年東南アジアで摘発された事件は、前の年の5倍の10件で、保護されたカワウソの数は前の年の9倍の45頭に急増しました。
このうち、およそ7割に当たる32頭はタイの空港から日本に向けて密輸されようとしていました。また、東南アジアの各国内では、生きたカワウソの取り引きに関する情報のやり取りがインターネット上でも行われ、インドネシアとタイを中心にことし1月からの4か月間で560件の広告が確認され、少なくとも734頭が売りに出されていたということです。
カワウソは野生生物を保護する「ワシントン条約」によって、取引が規制されています。
報告書は、最近摘発が急増した背景として、日本などでペットとしての需要が増えていることを指摘し、関係各国は法律整備などの対策を取り、取り締まりを強めるべきだと訴えています。