山崎代表が運営する施設でも、これまで入所者や職員が感染するケースが複数ありました。
また、クラスターが発生した県内の別の高齢者施設にも、応援の職員を派遣しています。
山崎代表によりますと、施設内では、感染者とそれ以外の人の生活スペースを分けることにしていますが、対策には限界があるほか、スタッフが濃厚接触者となった場合、自宅待機を余儀なくされ人手不足に陥ることもあるといいます。
山崎代表は「感染者は別の場所に分離することが必要だが、そうした専用の施設が不足している。今は、できることをするしかなく、お年寄りと一緒に力を合わせて乗り越えるしかない」と話しています。
「仙台医療圏」は、宮城県内35市町村のうち、仙台市と、その周辺の塩釜市、名取市、多賀城市、岩沼市、富谷市、亘理町、山元町、松島町、七ヶ浜町、利府町、大和町、大郷町、大衡村の14の市町村で、これまでに県内で発表された感染者の8割余りが集中しています。 このため「仙台医療圏」の医療機関では、空きの病床が少なくなっていて、確保している病床の使用率は4月13日には70.5%に達しました。 その後も、大きくは下がらず6割程度で推移し、22日の時点でも58.2%にのぼっています。 50%以上の数字は、政府の分科会が示している4つのステージで最も深刻な「ステージ4」にあたります。 また、重症者用の病床の使用率も、5割前後の日が続いていて、22日の時点では54.8%でした。
県と仙台市によりますと、4月7日以降、仙台医療圏の高齢者施設で発生したクラスターは、仙台市で3か所、名取市で2か所、賀城市で1か所でした。 22日までの感染者数は、 ▽4月9日に確認された仙台市の施設で47人 ▽4月10日に確認された仙台市の施設で15人 ▽4月11日に確認された多賀城市の施設で17人など、 6か所で、合わせておよそ100人に上っています。 「仙台医療圏」以外の自治体でも高齢者施設でのクラスターが相次ぎ、 ▽22日に確認された美里町の施設では40人 ▽4月14日に確認された大崎市の施設では13人の感染が確認されています。 宮城県 新型コロナ調整室の赤間正行室長は、県などの介護施設への要請とクラスターの関連について「施設ごとに状況は異なるので一概に要因とするのは難しい。施設だけで感染を拡大させたかどうかは、わからない」と話しています。
「仙台医療圏」病床の使用率 6割前後で推移
要請以降 6つの施設でクラスター