大阪・
堺市で
弟と
父親を
殺害したとして、
会社役員の
女が
逮捕された
事件で、
父親が
糖尿病の
治療に
使っていたとみられる
注射器が、
弟の
かばんの
中から
見つかっていたことが、
警察への
取材でわかりました。
警察は
弟が
父親にインシュリンを
投与したようにみせるための
偽装だったとみて
調べています。
堺市の
会社役員、
足立朱美容疑者(44)は、ことし
1月、
糖尿病を
患っていた
父親の
富夫さん(67)に、インシュリンを
大量に
投与し
殺害したとして、
殺人などの
疑いで
逮捕され、18
日に
検察庁に
送られました。
朱美容疑者はことし3月、弟で建設会社社長の足立聖光さん(40)を練炭自殺を装って殺害したとして、すでに逮捕、起訴されています。
これまでの調べで、父親の富夫さんの体内から睡眠薬の成分が検出され、警察は飲み物に混ぜて眠らせ、注射器でインシュリンを投与したとみています。
さらに、実家に置いてあった聖光さんのかばんの中から、富夫さんが使っていたとみられる注射器が見つかっていたことが、警察への取材でわかりました。
警察は聖光さんがインシュリンを投与したようにみせるための偽装だったとみて調べています。
逮捕前に語ったことは
朱美容疑者は逮捕前、NHKの取材に対し、弟が父親にインシュリンを投与したと示唆していました。
この中では「警察が弟のかばんを調べると、中から父親が使っていたインシュリンの注射器が見つかって、不自然すぎるなと思った」と話していました。
また、聖光さんの遺書に「自分がインシュリンを打った。朱美容疑者が父親から引き継いだ会社をひそかに吸収しようと思っていた」という内容が書かれていたと主張しました。
警察によりますと、朱美容疑者のパソコンには、この遺書を作った痕跡が残っていたということです。