Actualités japonaises: 「借金返せない」コロナで相談相次ぐ多重債務者急増の懸念も

「借金しゃっきん返かえせない」コロナで相談そうだん相次あいつぐ多重たじゅう債務さいむ者しゃ急増きゅうぞうの懸念けねんも

Apr 22, 2020 05:04

Furigana

新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで収入しゅうにゅうが大幅おおはばに減へった人ひとからは「借金しゃっきんやローンが返かえせない」という相談そうだんが相次あいついでいます。専門せんもん家かは今後こんご、多重たじゅう債務さいむ者しゃが急増きゅうぞうするおそれがあると懸念けねんしています。東京とうきょう都との社会しゃかい福祉ふくし協議きょうぎ会かいなどは、専用せんようの窓口まどぐちで借金しゃっきんがある人ひとの相談そうだんにのったり、融資ゆうしの紹介しょうかいを行おこなったりしています。

新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうでことし２月にがつから相談そうだんに訪おとずれる人ひとが増ふえ、３月さんがつの相談そうだん件数けんすうは123件けんと、2008年ねんに窓口まどぐちができてから１いちか月かげつ間かんの件数けんすうとしては最もっとも多おおくなりました。

訪おとずれるのは派遣はけん社員しゃいんのほか、タクシーの運転うんてん手しゅやイベント会社かいしゃの社員しゃいん、それに飲食いんしょく店てんの従業じゅうぎょう員いんが多おおいということで、「雇やとい止とめになり収入しゅうにゅうがゼロになった。月々つきづき返かえしていた借金しゃっきんが返済へんさいできなくなる」などといった相談そうだんが相次あいついでいるということです。

これまでは給料きゅうりょうの中なかから毎月まいつきの返済へんさいをしていたものの、収入しゅうにゅうがなくなって急きゅうに支払しはらいができなくなる人ひとが多おおく、複数ふくすうの消費しょうひ者しゃ金融きんゆうなどから借かりている人ひともいます。

相談そうだんにあたっている清原きよはら公美子くみこさんは「これだけ多おおくの方ほうが相談そうだんに訪おとずれるのは初はじめてで、今後こんご、多重たじゅう債務さいむ者しゃがさらに増ふえるおそれがある。生活せいかつに全まったく余裕よゆうがなくなっていて、命いのちに関かかわるような相談そうだんを受うけることもあり、リーマン・ショックや東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいの時ときよりも状況じょうきょうは厳きびしいと思おもう」と話はなしていました。

突然とつぜん解雇かいこの男性だんせい「このままでは生活せいかつすら」

新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで勤務きんむ先さきの飲食いんしょく店てんを解雇かいこされた37歳さいの男性だんせいに話はなしを聞ききました。

男性だんせいはかつて失業しつぎょう中ちゅうだったことがあり、当時とうじの生活せいかつ費ひとして借かりたおよそ200万まん円えんの借金しゃっきんを抱かかえています。ただ、先月せんげつまで正せい社員しゃいんとして勤つとめていた飲食いんしょく店てんでの待遇たいぐうはよく、月々つきづき10万まん円えんほどを返済へんさいにあてても生活せいかつはできていたといいます。

しかし、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうが勤務きんむ先さきを直撃ちょくげきし状況じょうきょうが一変いっぺんしました。

勤務きんむしていた飲食いんしょく店てんの３月さんがつの売り上うりあげは通常つうじょうの９きゅう割わりも減へり、今月こんげつになって突然とつぜん解雇かいこの通告つうこくを受うけたということです。

男性だんせいは妻つまや子こども、それに両親りょうしんと同居どうきょしていますが、次つぎの仕事しごとは決きまっていません。

連日れんじつハローワークに通かよっていますが「新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで当面とうめんは採用さいようを見合みあわせる」といった企業きぎょうが多おおく、面接めんせつにも行いけない日ひが続つづいています。貯金ちょきんもほとんどないため、今いまある借金しゃっきんを自力じりきで返済へんさいできる見通みとおしは立たっていないといいます。