アメリカ国防総省は、
中国の
軍事動向を
分析した
年次報告書で、
中国が
初の
国産空母を
年内に
就役させるのに
続いて、
2隻目も
3年以内に
運用を
開始するとの
見通しを
明らかにし「アメリカの
軍事的優位に
対抗する
力を
備えつつ
ある」と
警戒を
強めています。
アメリカ国防総省は2日、中国の軍事動向を分析したことしの年次報告書を発表しました。この中で、中国は海軍の軍備増強を重視する戦略を進めていると指摘しています。
中国では初の国産となる空母が試験航行を実施していて、ことし中にも就役するとみられていますが、国防総省は報告書で、2隻目の国産空母についても去年建造に着手していて、2022年までに運用を開始するとの見通しを明らかにしました。
そして中国が複数の空母を運用することで「アメリカの軍事的優位に対抗する力を備えつつある」と警戒を強めています。
また、台湾をめぐっては「中国軍は台湾を支援する第三国を排除するとともに、台湾を武力で統一する有事に備えている可能性がある」と指摘し、中国軍が台湾周辺で軍事演習を重ねるなど圧力を強めていると懸念を示しました。
報告書は、中国が提唱する巨大経済圏構想「一帯一路」を通じてアフリカ東部ジブチ以外にも海外で軍の基地を増やそうとしているとも指摘し、軍事面で台頭する中国が国際秩序の脅威だとするトランプ政権の姿勢を改めて鮮明にした形です。