アメリカのNSC=国家安全保障会議の高官も務めたロシア政治の専門家、フィオナ・ヒル氏は、ロシアによるウクライナ侵攻から2年になるのにあわせて23日、CNNテレビのインタビューに応じました。
この中でヒル氏は、プーチン大統領が率いるロシア軍について「ウクライナ側が最後の1人になるまで戦うだろう」と述べ、圧倒的な軍事力で消耗戦に持ち込もうとしていると指摘しました。
一方、ウクライナ軍については「いまは攻撃ではなく戦線を維持することが大事だ」としています。
ヒル氏は、欧米によるウクライナへの軍事支援の継続が問われている現状が、第2次世界大戦でナチス・ドイツと戦うイギリスをアメリカが支援しようとしていた状況と類似しているとした上で「いまわたしたちは歴史的な瞬間にいる」と指摘しました。
そして支援の継続が危ぶまれているアメリカについて触れ「国内のわだかまりなどで頭がいっぱいでこの歴史的な瞬間に恥ずべきことだ」とした上で「ことしは重要な年で一歩も引いてはならない」と述べ、アメリカなどはいまこそウクライナを支援すべきだと訴えました。