「旧きゅう統一とういつ教会きょうかい」との関かかわり 政治せいじ家かや自治体じちたいなどの説明せつめいは 対応たいおうは

旧きゅう統一とういつ教会きょうかいと政治せいじ家かとの関係かんけいが相次あいついで明あきらかになる中なか、松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんの意向いこうを受うけ、8日にちの閣僚かくりょう懇談こんだん会かいですべての閣僚かくりょうに対にたいし、それぞれ関係かんけいを点検てんけんし、厳正げんせいな見直みなおしを行おこなうよう指示しじしました。

これに関連かんれんして、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、8日にち夕方ゆうがたに開ひらかれた党とうの臨時りんじ役員やくいん会かいで「社会しゃかい的てきに問題もんだいが指摘してきされている団体だんたいとの関係かんけいは、十分じゅうぶんに注意ちゅういしなければならない」と指摘してきしました。

そのうえで「わが党とうの所属しょぞく議員ぎいんには、国民こくみんに疑念ぎねんを持もたれることのないよう政治せいじ家かとしての責任せきにんにおいて、当該とうがい団体だんたいとの関係かんけいを点検てんけんし、適正てきせいに見直みなおしてもらいたい」と述のべました。

このあと茂木もぎ幹事かんじ長ちょうは、記者きしゃ会見かいけんで「問題もんだいのある団体だんたいとの関係かんけいは、本人ほんにんが意識いしきしていなくても議員ぎいんそれぞれが適正てきせいであったかどうか考かんがえなければならない。国民こくみんの関心かんしんが高たかい社会しゃかい的てきな問題もんだいであり、わが党とうの国会こっかい議員ぎいんは自覚じかくを持もって点検てんけんを行おこない見直みなおし、これからは関係かんけいを持もたないことが基本きほんだ」と述のべました。

また、記者きしゃ団だんが「旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの集会しゅうかいに電報でんぽうを送おくったり、ビデオメッセージを送おくったりしたことはなかったのか」と質問しつもんしたのに対にたいし「そういうことはない」と述のべました。

これについて、8日にちの閣議かくぎ後ごの記者きしゃ会見かいけんで、祝電しゅくでんについて確認かくにんできたのは去年きょねんの2件けんとしたうえで、「ピースロードという夏なつのイベントとクリスマスのイベントのようだ。依頼いらいを受うけて出だした」と述のべました。

そのうえで、「旧きゅう統一とういつ教会きょうかいと私わたしは直接ちょくせつ関かかわったことがない。過去かこに祝電しゅくでんを出だしたことが確認かくにんされたので、今後こんごは出ださない。出ださないように指示しじを出だした。今後こんごは気きをつけます」と述のべました。

これは宮島みやじま氏しの議員ぎいん事務所じむしょの元もと職員しょくいんが、本人ほんにんの代理だいりとして取材しゅざいに応おうじて明あきらかにしました。

長野ながの県立けんりつの病院びょういんの副ふく院長いんちょうなどを経へて、日本にっぽん臨床りんしょう衛生えいせい検査けんさ技師ぎし会かいの会長かいちょうを務つとめている宮島みやじま氏しは、2016年ねんの参議院さんぎいん選挙せんきょで、自民党じみんとうから比例ひれい代表だいひょうで立候補りっこうほし、12万まん票ひょう余あまりを獲得かくとくして初はつ当選とうせんしました。

元もと職員しょくいんによりますと、この選挙せんきょで旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの友好ゆうこう団体だんたい、「世界せかい平和へいわ連合れんごう」の支援しえんを受うけたということです。

宮島みやじま氏しは、別べつの国会こっかい議員ぎいんから、選挙せんきょで支援しえんしてもらえる団体だんたいとして紹介しょうかいを受うけ、協力きょうりょくを依頼いらいしたということです。

このときの経緯けいいについて、元もと職員しょくいんは「選挙せんきょや政界せいかいについて全まったくの素人しろうとばかりでどうしたものかと思案しあんしていたので、非常ひじょうに心強こころづよかったことを覚おぼえている」と話はなしました。

この団体だんたいの支援しえんによる得票とくひょう数すうは把握はあくしていないとしていますが、当選とうせん後ご、定期ていき的てきに連絡れんらくが来くるようになり、宮島みやじま氏しは旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの関係かんけい者しゃが集あつまるイベントやセミナーに参加さんかしてあいさつをしたり、祝電しゅくでんを送おくったりしたということです。

一方いっぽう、元もと職員しょくいんによりますと、宮島みやじま氏しは、ことしの参議院さんぎいん選挙せんきょで再選さいせんを目指めざしていましたが、所属しょぞくしていた派閥はばつから前回ぜんかいのような選挙せんきょ協力きょうりょくは難むずかしいと言いわれたことや、支持しじ基盤きばんの技師ぎし会かいが新型しんがたコロナの対応たいおうに追おわれていたことなどから、自民党じみんとうの公認こうにんを辞退じたいし立候補りっこうほを断念だんねんしたということです。

ただ、岸きし防衛ぼうえい大臣だいじんが、関係かんけい者しゃに選挙せんきょ活動かつどうを手伝てつだってもらったことがあると公表こうひょうしたのをはじめ、安倍あべ派はの議員ぎいんを中心ちゅうしんに、選挙せんきょの支援しえんを受うけたり、関連かんれん団体だんたいのイベントに出席しゅっせきしたりしていたことが、相次あいついで明あきらかになっています。

また、旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの名称めいしょう変更へんこうが認証にんしょうされた当時とうじ、文部もんぶ科学かがく大臣だいじんを務つとめていた下村しもむら前ぜん政務せいむ調査ちょうさ会かいは、みずからの関与かんよを否定ひていする一方いっぽう、関連かんれん団体だんたいから献金けんきんを受うけていたことを明あきらかにしました。

党内とうないからは「政権せいけんへのダメージを避さけるためにも区切くぎりをつける必要ひつようがある」として、所属しょぞく議員ぎいんへの調査ちょうさが必要ひつようだと指摘してきする声こえも出でていてます。

こうしたことも踏ふまえ、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、8日にちの臨時りんじ役員やくいん会かいで党とう所属しょぞく議員ぎいんに対にたいし、国民こくみんに疑念ぎねんを持もたれることがないよう、それぞれ関係かんけいを点検てんけんし、見直みなおすよう指示しじしました。

党とう幹部かんぶは、ほかに接点せってんのある議員ぎいんはいないとしています。

原口はらぐち一博かずひろ・元もと総務そうむ大臣だいじんの秘書ひしょが関係かんけい団体だんたいの会合かいごうに代理だいり出席しゅっせきしていたほか、ほかの議員ぎいんは、祝電しゅくでんを送おくったり会費かいひを支払しはらったりしていたということです。

教会きょうかい側がわからの献金けんきんや選挙せんきょ活動かつどうへの支援しえんはなかったとしています。

馬場ばば共同きょうどう代表だいひょうや藤田ふじた幹事かんじ長ちょう、足立あだち・国会こっかい議員ぎいん団だん政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょうらが含ふくまれています。

関連かんれん団体だんたいから寄付きふを受うけたことはなく、組織そしき的てきな支援しえんはなかったとしています。

具体ぐたい的てきには、後援こうえん会かいへの勧誘かんゆう活動かつどうで支援しえんを受うけたほか、選挙せんきょ期間きかん中ちゅうには投票とうひょうを依頼いらいする電話でんわかけを旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの関連かんれん団体だんたいの関係かんけい者しゃに手伝てつだってもらったり、旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの施設しせつで開ひらかれた集会しゅうかいに参加さんかし、スピーチしたりしたということです。

また、ことし6月つきには旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの関連かんれん団体だんたい、「富山とやま県けん平和へいわ大使たいし協議きょうぎ会かい」の申し出もうしでを受うけ、団体だんたいの会合かいごうで、市政しせいについて市長しちょうみずからが報告ほうこくする「出前でまえトーク」という催もよおしを開ひらいたほか、終了しゅうりょう後ごには、団体だんたいが市長しちょうの後援こうえん会かいを立たち上あげることを決議けつぎしたということです。

さらに、藤井ふじい市長しちょうは、旧きゅう統一とういつ教会きょうかいの関連かんれん団体だんたいが開ひらいたイベントについて、富山とやま市しと富山とやま市し教育きょういく委員いいん会かいを合あわせて今年度こんねんどに2件けん、昨年度さくねんどに4件けん、後援こうえんしたことも明あきらかにしました。

会見かいけんで藤井ふじい市長しちょうは、「相手あいての活動かつどう内容ないようをしっかり把握はあくするということに欠かけていた。今後こんごはしっかり調査ちょうさし、これまで以上いじょうに慎重しんちょうな対応たいおうを図はかりたい」と述のべました。

「チャリティーイベントで集あつめた募金ぼきんの一部いちぶを社会しゃかい福祉ふくしのために役立やくだててほしい」と説明せつめいを受うけ、2019年ねん1月つきからことし6月つきの間まに3回かいにわたって合あわせて48万まん円えん余あまりの寄付きふを受うけたということです。

浜松はままつ市し福祉ふくし総務そうむ課かの渡辺わたなべ貴史たかし課長かちょうは、「旧きゅう統一とういつ教会きょうかいだという認識にんしきはあったが、霊感れいかん商法しょうほうや多額たがくの献金けんきんが当時とうじは社会しゃかい問題もんだいとして表面ひょうめん化かしておらず、まだ続つづいている問題もんだいなのかは分わからなかった。宗教しゅうきょう団体だんたいだからといって寄付きふを受うけないわけではなく、実際じっさいにイベントが行おこなわれたかやその内容ないようなどを確認かくにんしたうえで受け取うけとった」と話はなしています。

浜松はままつ市しは対応たいおうを改あらためて検討けんとうした結果けっか、今後こんごは団体だんたいからの寄付きふを受け取うけとらない方針ほうしんを決きめたということです。

そのうえで「特とくに関係かんけいした議員ぎいんが多おおい自民党じみんとうは、首相しゅしょうや党とうの幹部かんぶがリーダーシップをとって、一いち人にん一いち人にんの議員ぎいんに検証けんしょうや説明せつめいをきちんとさせて関係かんけい性せいを正ただすことが重要じゅうようだ。また、国会こっかいで徹底てってい的てきに議論ぎろんに応おうじるべきだ」と述のべました。