新型コロナウイルス
対策について
国のクラ
スター対策班のメンバーで
北海道大学大学院の
西浦博教授が
京都大学の
山中伸弥教授と
対談し
西浦教授は
現在の
感染状況について「
社会全体で
接触を
削減しなければならない
状況に
なるか、
その分水嶺(ぶんすいれい)にさしかかっている」と
述べ、
地域の
感染状況に
応じた
対策をすみやかに
行う必要性を
強調しました。
対談は日本循環器学会が今月27日から開く学術集会に合わせて企画され、西浦教授は政府の有識者会議のメンバーの山中教授と意見を交わしました。
対談は今月6日に収録され、西浦教授はこのところの感染者の増加の背景には、接待を伴う飲食店に関わる人たちなどに対して、積極的な検査が行われていることがあるとした一方で「背後で地域の中で広がり始めているように見えるデータがある」と述べ、市中で感染が広がり始めているという認識を示しました。
そのうえで「対策を待ちすぎると手遅れになって、社会全体で接触を削減しなければならない状況になるおそれがある。いま、分水嶺にさしかかっている状態ではないかと心配している」と述べ、地域の感染状況に応じた対策をすみやかに行う必要性を強調しました。
対談では、山中教授が日本でも対策を取らないと、欧米のように多くの人が亡くなるおそれがあると指摘したのに対し、西浦教授は感染した人の致死率は日本も欧米も変わらず、重症化する頻度は変わらないと説明しました。
そして西浦教授は流行の収束について「ピュアに科学的に理解しているところからするとあまり明るい希望を抱いていない。流行を繰り返しながらウイルスが弱毒化するかどうか観察していく」と述べました。
そのうえで「野球で言うと、まだ2回表で新型コロナウイルス側が攻撃している」と述べ、世界各国の状況を見ながら、複数年にわたる対策が求められるという認識を示しました。
この対談は10日午後6時から13日午前9時まで、学会のウェブサイトを通じて公開されます。http://www.congre.co.jp/jcs2020/public_seminar.html