大学生だいがくせいの就活かつ インターンシップ「当たり前あたりまえ」に

オンライン化かとともに一段いちだんと存在そんざい感かんを増ましたのがインターンシップです。

本来ほんらいの趣旨しゅしは、学生がくせいが体験たいけんしながら仕事しごとへの理解りかいを深ふかめるものですが優秀ゆうしゅうな学生がくせいとの接点せってんをつくりたいという企業きぎょうのねらいもあり、上場じょうじょう企業きぎょうの8割わりが実施じっしという調査ちょうさ結果けっかもあるなど、いまや「当たり前あたりまえ」の姿すがたになっています。新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいで、大おおきな影響えいきょうを受うけた来春らいしゅん（2021年ねん）卒そつの大学生だいがくせいの就活かつは『早はやめに内定ないていを得えた学生がくせい』と『なかなか内定ないていが得えられず長期ちょうき化かした学生がくせい』と二に極きょく化かしたと言いわれています。その二に極きょく化かに大おおきな影響えいきょうを与あたえた一ひとつがインターンシップでした。

大学生だいがくせいの就職しゅうしょく活動かつどうでは、大学だいがく3年生ねんせいの夏休なつやすみから冬休ふゆやすみにかけて企業きぎょうのインターンシップに参加さんかを希望きぼうする学生がくせいが年々ねんねん増加ぞうかしています。

売手うりて市場しじょうを背景はいけいに優秀ゆうしゅうな学生がくせいと早はやく接点せってんを持もちたいと実質じっしつ的てきに選考せんこうのワンステップと位置いちづける企業きぎょうも年々ねんねん増ふえていて、各種かくしゅの調査ちょうさ結果けっかにもそうした状況じょうきょうが表あらわれています。

就職しゅうしょく情報じょうほうサイトのマイナビが6月つき5日にちから29日にちにかけて、新卒しんそつ採用さいよう実績じっせきのある企業きぎょうを対象たいしょうにした調査ちょうさでインターンシップを実施じっししたか尋たずねたところ、「実施じっしした」は半数はんすうを上回うわまわる56.9％でした。（2886社しゃが回答かいとう）

これは、去年きょねんより1.7ポイント増加ぞうかし、調査ちょうさを開始かいしした2016年ねん以来いらい、最高さいこうです。

また企業きぎょうの上場じょうじょう・非ひ上場じょうじょうで比較ひかくすると、非ひ上場じょうじょうの企業きぎょうの実施じっし率りつは54.7％でしたが、上場じょうじょう企業きぎょうは「実施じっしした」が80.5％にも上のぼりました。大手おおて企業きぎょうではインターンシップが「当たり前あたりまえ」とも言いえる状況じょうきょうです。

こうした状況じょうきょうの中なか、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうが広ひろがる以前いぜんの去年きょねんの段階だんかいからインターンシップに参加さんかし企業きぎょうとの接点せってんを持もっていた学生がくせいは内定ないていも比較的ひかくてき早はやい時期じきに得えているケースが多おおかったとされています。

一方いっぽうで、インターンシップに参加さんかしていなかった学生がくせいにとってはことし3月つき以降いこう、企業きぎょうの合同ごうどう説明せつめい会かいが相次あいついで中止ちゅうしとなり、さらに対面たいめんでの面接めんせつの実施じっしも難むずかしくなったことで、学生がくせいも企業きぎょうもお互おたがいを知しる機会きかいが激減げきげんしました。

採用さいよう活動かつどうを中断ちゅうだんしたり遅おくらせたりした企業きぎょうも多おおく、就職しゅうしょく活動かつどうが「長期ちょうき化か」した学生がくせいが多おおくなったのです。

インターンシップが実質じっしつ的てきな選考せんこうに位置いちづけられることで、就職しゅうしょく活動かつどうの早期そうき化かにつながるという批判ひはんもあります。

ただ新型しんがたコロナウイルスで経済けいざいの先行さきゆきも不透明ふとうめいになる中なか、今いまの大学だいがく3年生ねんせいを中心ちゅうしんとした2022年ねん卒そつの学生がくせいの間まではインターンシップの注目ちゅうもく度どはさらに上あがっているのが現実げんじつです。

調査ちょうさしたマイナビのＨえいちＲあ-るリサーチ部ぶ 東郷とうごうこずえさんは、「年々ねんねん学生がくせいのニーズが高たかまる中なかで大手おおて企業きぎょうを中心ちゅうしんにインターンシップが『普通ふつう』のことになってきた。就活かつの早期そうき化かという側面そくめんもあるが、さまざまな仕事しごとを体験たいけんできるチャンスなので、学生がくせいにとってメリットは大おおきい」と分析ぶんせきしています。

一方いっぽうでインターンシップを導入どうにゅうする企業きぎょうが増ふえ、さらにことしはオンラインでの実施じっしも求もとめられる状況じょうきょうで、「インターンシップの実施じっしは企業きぎょうにとっては負担ふたんも大おおきく決けっしてハードルは低ひくくないが、オンラインでも学生がくせいに満足まんぞくしてもらえる内容ないようにすることも大切たいせつになっている」と話はなしています。