党内第2派閥の麻生派に加え、二階派も菅氏を支持する方針で、菅氏への支持が広がりを見せています。
一方、党幹部は総裁選挙の方法について党員投票は省略し、9月14日に両院議員総会を開いて投票を行うことになるという見通しを示しました。
菅官房長官 日程など決まった段階で正式表明へ
安倍総理大臣の後任を選ぶ自民党総裁選挙で、菅官房長官は立候補の意向を固め、総裁選挙の日程などが決まった段階で最終的に判断し、正式に表明する見通しとなりました。
ただ、31日の記者会見では、「私自身の件も含めて自民党総裁選挙についてはコメントは差し控えたい」と述べるにとどめました。
菅官房長官は31日、党内最大派閥の細田派の細田元幹事長や竹下派に影響力を持つ青木幹雄元官房長官らと会談し、協力を要請したものとみられます。
一方、党内第2派閥の麻生派は、会長を務める麻生副総理兼財務大臣が、菅氏を支持することで派内をまとめるよう幹部に指示したほか、二階派も幹部の会合で菅氏を支持する方針を確認しました。
また、無派閥の若手議員グループが菅氏に立候補を要請し、菅氏は「立候補を前向きに検討したい。その覚悟だ」と述べました。
さらに、菅氏と同じ、平成8年初当選組の岸田派や二階派などの議員も立候補を要請するなど、菅氏への支持が広がりを見せています。
岸田政調会長 立候補への意欲重ねて示す
岸田政務調査会長は、派閥の会合で、「ぶれることなく戦いに向けて、準備を進めていきたい」と述べ、立候補への意欲を重ねて示しました。
岸田氏は、安倍総理大臣や竹下派会長の竹下元総務会長らと相次いで会談し、総裁選挙での協力を要請しました。
石破元幹事長 近く態度表明したい考え
石破元幹事長は派閥の会合に出席しました。
会合では、石破氏の立候補をめぐって意見が交わされ、立候補するかどうかの判断は、石破氏に委ねることを決めました。
石破氏は「期待を裏切らない自分でないといけない。党員や都道府県連に、情報を早く伝える必要がある」と述べ、近く態度を表明したいという考えを示しました。
総裁選 党員投票は省略の見通しも
一方、総裁選挙について、党幹部は来月8日に告示し、党員投票は省略し、14日に両院議員総会を開いて投開票を行うことになるという見通しを示しました。
これに対し、中堅・若手議員らは、開かれた手続きで総裁を選ぶべきだとして、党員投票を実施するよう二階幹事長に要望しました。
小林史明衆議院議員は「新しいリーダーを選ぶには、幅広い声を聞く形で総裁選挙を実施すべきだ」と述べました。
自民党は、1日の総務会で、総裁選挙の方法や日程などを協議することにしています。