おととしの3
月6
日、
名古屋出入国在留管理局の
施設で、
収容されていたスリランカ
人のウィシュマ・サンダマリ
さん(
当時33)が
亡くなりました。
遺族は「違法に収容を続けたうえ、体調が悪化しても必要な医療を提供しなかった」などとして、国に賠償を求める訴えを名古屋地方裁判所に起こし、国側は「対応は違法ではない」として訴えを退けるよう求めています。
国側は去年12月、裁判所の勧告に応じて、収容中のウィシュマさんの様子を写したおよそ5時間分の映像を証拠として提出しましたが、この映像について、民事訴訟記録の閲覧手続きを踏めば裁判所で視聴できるようになりました。
視聴できるようになったのは、残されている、亡くなる12日前の2月22日から亡くなる当日の3月6日までのおよそ295時間の映像のうち、およそ5時間分です。
映像はウィシュマさんが収容されていた「単独室」の天井に設置された監視カメラのもので、ベッドに横たわるウィシュマさんの様子や、ウィシュマさんの声、対応に当たる入管の警備官や看護師のやりとりの音声なども記録されています。
12日前から死亡当日までの映像と音声
NHKは10
日午後、
およそ3
時間にわたって、
記者が
裁判所で
映像を
視聴しました。
映像が始まるのは、亡くなる12日前の2月22日午前9時50分です。
ウィシュマさんはベッドに横たわった状態で、部屋を訪れた看護師に対し、「私も食べたい」、「何も飲めない、自分で飲むもできない」などと訴え、看護師は「悪いけどね、食べるのは頑張らないかんな」などと答えています。
ウィシュマさんはすでに体調が悪化しているように見えます。
ただ、力のない小さな声ではありますが、看護師と会話はできているのが分かります。
出入国在留管理庁の最終報告によると、このやりとりのあと、ウィシュマさんは庁内診療を受け、栄養剤が処方されたということです。
2月23日「私、きょう夜死ぬ」
しかし、
その翌日の2
月23
日午後7
時17
分からの
映像では
バケツを
抱えながら
おう吐し、「
私、きょう
夜死ぬ」、「
担当ちょっとお願い。
病院持っていって、
お願い」
などと
訴え、
何度も「
死ぬ」ということばを
口にしています。
こうした訴えに対し、入管の複数の警備官が「死なないで、大丈夫だよ」などと応じますが、病院については「ボスがオッケーって言ったら」などと答えるにとどまっています。
2月26日 繰り返し警備員を呼び続ける
その3
日後の2
月26
日午前5
時14
分からの
映像には、
ベッドで
起き上がろうとして
床に
落ちてしまったウィシュマ
さんが、「
担当さーん、
担当さーん」と
繰り返し
警備官を
呼び続ける
様子が
写っています。
複数の警備官が現れてウィシュマさんをベッドの上に戻そうとしますが、持ち上げることができず、結局、床に毛布を敷いてその上に寝かせたまま「ごめんね。おやすみ」などと言って部屋をあとにしています。
この6日後で亡くなる2日前の3月4日、ウィシュマさんは外部の病院の精神科を受診します。
頭部のCTを受けましたが異常は認められず、医師からは抗精神病薬や睡眠誘導剤が処方されます。
3月5日 うめき声や苦しそうな悲鳴
受診の
翌日、
亡くなる前日の3
月5
日の
午前9
時18
分からの
映像で、ウィシュマ
さんは
警備官が
話しかけても
反応が
弱く、
時折「いらない」
などと
意思表示をしたり、
何かを
話そうとしたりしますが
言葉にならない
様子で、
ほとんどが
うめき声や、
苦しそうな
悲鳴です。
その後、午前10時41分からの映像では、警備官にベッドの上で体を起こしてもらいますが自分で体勢を維持できず、警備官が積んだ毛布に背中をもたれかけています。
3月6日 ベッドの上で動かず
そして、
亡くなる当日の3
月6
日の14
時7
分からの
映像。
ベッドの上で全く動かないウィシュマさんに呼びかけていた警備官がインターフォンで「指先ちょっと冷たい気もします」と報告しています。
このあと数人の警備官たちが集まり、反応が全くないウィシュマさんの脈をとったり呼吸を確認したりします。
警備官たちは「ちょっとまずい気がします」、「冷たい」、「反応しない」などと次々に口にしています。
映像はここで終わっています。
入管は映像が終わった数分後の午後2時15分ごろ救急搬送を要請。ウィシュマさんは病院に搬送され、午後3時25分ごろ、死亡が確認されました。
遺族側弁護士「多くの市民にみてもらいたい」
この映像をめぐっては、
遺族側が
法廷での
上映を
求めているの
に対し、
国側は
法廷での
上映は
その必要性が
乏しく、
保安上の
理由も
あるなどとして
反対し、
現在も
協議が
続いています。
遺族側の代理人の指宿昭一弁護士は、今回、民事訴訟記録の閲覧手続きを踏めば裁判所で映像を視聴できるようになったことを受けて「裁判で判決を出すうえでは、傍聴する人に見せても見せなくても、それは変わらないかもしれない。しかし、裁判所を含め市民からの監視が必要で、公開の法廷で何も問題がないということをきちんと見せるからこそ、裁判の結果をみんなが信用すると思う。映像の声の雰囲気、情景など、見て初めて分かると思うので、(法廷での上映などを通じて)ぜひ多くの市民に見てもらいたい。それはウィシュマさんの妹さんたちの意思でもあります」と話しています。
出入国在留管理庁 “再発防止にむけた対策実施“
おととし3月、ウィシュマさんが収容中に死亡したことを受けて、出入国在留管理庁は再発防止のため、非常勤医師の増員や常勤医師の確保、外部医療機関との連携体制の構築や強化、それに救急対応のマニュアルの整備と研修の強化などの対策を行っているとしています。
【随時更新;こうしん】】石破;いしば首相続投理解求める 一方で退陣迫る声相次ぐ
参議院選挙の敗北を受けた自民党の両院議員懇談会で、石破総理大臣は、アメリカの関税措置をめぐる日米合意を着実に実行していくことなどを説明し続投に理解を求めました。一方、森山幹事長は、選挙の総括が終わり次第、自身の責任のあり方を明らかにする考えを示しました。
N2
Source: NHK
1
Jul 28, 2025 17:07
石破首相の辞任求める動き 執行部刷新求める意見書も
参議院選挙の結果を受けて、石破総理大臣の辞任求める動きが続いています。自民党奈良県連が石破総理大臣をはじめ党執行部の刷新を求める意見書を提出したほか、自民党内で党大会に次ぐ意思決定機関である「両院議員総会」の開催を求める動きが広がりをみせています。
N1
Source: NHK
1
Jul 24, 2025 17:07
石破首相 続投の意向 重ねて示す 3人の首相経験者と会談
参議院選挙の結果を受けたみずからの進退をめぐり、石破総理大臣は一部の辞任報道は事実ではないと強く否定した上で、アメリカとの関税交渉をめぐる合意を受けた対応など、政策課題への取り組みを急ぐため、続投する意向を重ねて示しました。また自民党の森山幹事長は、参議院選挙の敗北を受けた両院議員懇談会を今月28日に前倒しして開催したうえで、党内に新たに立ち上げる組織のもとで、来月中に選挙の総括を行いたいという考えを示しました。
N1
Source: NHK
1
Jul 23, 2025 17:07
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