Actualités japonaises: Jアラートはどう伝わったのか北朝鮮弾道ミサイル発射

Jアラートはどう伝つたわったのか北朝鮮きたちょうせん弾道だんどうミサイル発射はっしゃ

Oct 4, 2022 21:10

Furigana

4日にち午前ごぜん7時半じはんごろ東京とうきょう新島にいじま村むらの住宅じゅうたくで鳴なったJアラート＝全国ぜんこく瞬時しゅんじ警報けいほうシステムのサイレンです。

Jアラートを政府せいふが発信はっしんしたのは5年ねん前まえ、2017年ねん以来いらい。ふだんは接せっする機会きかいが少すくない情報じょうほうですが、具体ぐたい的てきにどのような形かたちで地域ちいきの人ひとたちに届とどいたのでしょうか。

聞きき慣なれない警報けいほう音おんが…

この住宅じゅうたくでは部屋へやの中なかに防災ぼうさい行政ぎょうせい無線むせんの個別こべつ受信じゅしん機きを設置せっちしていて、サイレンのあと「北朝鮮きたちょうせんからミサイルが発射はっしゃされたものとみられます。建物たてものの中なか、または地下ちかに避難ひなんしてください」という音声おんせいが流ながれました。

住宅じゅうたくに住すむ女性じょせいによりますとこの受信じゅしん機きは村むらから各かく家庭かていに無償むしょうで配布はいふされたもので、ふだんは夕方ゆうがたになると村役むらやく場じょうからのお知おしらせや連絡れんらく船せんの運航うんこう情報じょうほうが流ながれているということです。

女性じょせい

「聞きき慣なれない警報けいほう音おんだったので最初さいしょは端末たんまつから音おとが出でているのかもわかりませんでした。すぐにミサイルの発射はっしゃを知しらせる音おととわかりましたが、とても驚おどろきました。家いえの中なかにいたのでそのまま過すごしました」

どの地域ちいきに発信はっしんされた？

今回こんかい、最初さいしょにJアラートの情報じょうほうが出だされたのは午前ごぜん7時じ27分ふん。

北朝鮮きたちょうせんからミサイルが発射はっしゃされたとみられるという情報じょうほうで、北海道ほっかいどうと、東京とうきょう都との島とうしょ部ぶの2町まち7村むら（大島おおしま町まち、利島としま村むら、新島にいじま村むら、神津島こうづしま村むら、三宅みやけ村むら、御蔵島みくらじま村むら、八丈はちじょう町まち、青ヶ島あおがしま村むら、小笠原おがさわら村むら）が対象たいしょうでした。

このあと7時じ29分ふんには同おなじミサイル発射はっしゃの情報じょうほうを、青森あおもり県けんと東京とうきょう都との島とうしょ部ぶの2町まち7村むらに対にたいして伝つたえています。

そして7時じ42分ふんには、ミサイルが太平洋たいへいようへ通過つうかしたとみられるという情報じょうほうを北海道ほっかいどうと青森あおもり県けんを対象たいしょうに伝つたえました。

このうち東京とうきょうの島とうしょ部ぶについて政府せいふは午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで「ミサイルに注意ちゅういが必要ひつような地域ちいきではないにもかかわらず、ミサイルが発射はっしゃされた旨むねの情報じょうほう伝達でんたつが行おこなわれた」と、誤あやまって発信はっしんされていたことを明あきらかにしました。

スマホで情報じょうほうを受け取うけとった人ひとも

函館はこだて市しに住すむ女性じょせいは朝あさご飯ごはんを終おえ、小学生しょうがくせいの子こどもを学校がっこうに送り届おくりとどける準備じゅんびをしていた時とき、家いえじゅうのスマートフォンが大だい音量おんりょうで鳴なり始はじめました。

画面がめんを見みると「緊急きんきゅう速報そくほう」という通知つうちが表示ひょうじされていたそうです。

女性じょせい

「聞きき慣なれない音おとが急きゅうに鳴なったのでびっくりしました。学校がっこうから連絡れんらくがなかったため、子こどもはいつもどおり学校がっこうに送り届おくりとどけました」

SNSでも携帯けいたい電話でんわ事業じぎょう者しゃから対象たいしょうのエリアにいる利用りよう者しゃに送信そうしんされる通知つうちに驚おどろいたというツイートが相次あいつぎました。

「大おおきな音おとが鳴なって子こどもが泣なきだした」

「びっくりして目めが覚さめた」

「音おとにドキッどきっとしてしまう」

そもそも、どこにどうやって届とどく？

Jアラートは防災ぼうさいや国民こくみん保護ほごに関にかんする情報じょうほうを、人工じんこう衛星えいせいを通をつうじて瞬時しゅんじに自治体じちたいに送おくるものです。

今回こんかいのような弾道だんどうミサイル発射はっしゃの情報じょうほうのほか、緊急きんきゅう地震じしん速報そくほうや津波つなみ警報けいほうなどが想定そうていされています。

このうち弾道だんどうミサイルに関にかんする情報じょうほうについては「日本にっぽんの領土りょうど・領海りょうかいに落下らっかする」か「日本にっぽん上空じょうくうを通過つうかするおそれがある」と判断はんだんされた場合ばあいに、注意ちゅういが必要ひつような地域ちいきに伝つたえられます。

私わたしたちがこの情報じょうほうを受け取うけとる手段しゅだんはいくつかあります。

まず自治体じちたいが設置せっちしている防災ぼうさい行政ぎょうせい無線むせんで知しる方法ほうほうです。

屋外おくがいスピーカーからサイレンや注意ちゅういの呼よびかけが流ながれるほか、自宅じたくに受信じゅしん機きを設置せっちしている場合ばあいは、自動じどう的てきに起動きどうして情報じょうほうを伝つたえてくれます。

またスマートフォンや携帯けいたい電話でんわで知しる方法ほうほうもあります。

携帯けいたい電話でんわ事業じぎょう者しゃから対象たいしょうエリアにいる利用りよう者しゃに対にたいして一斉いっせいに伝つたえられたり、それぞれの自治体じちたいから、事前じぜんに登録とうろくしている人ひとに対にたいしてメールが届とどいたりします。

このほかテレビやラジオ、インターネットなどで知しる方法ほうほうもあります。

私わたしたちはどうすれば？

では、Jアラートの通知つうちを受け取うけとったとき、私わたしたちはどうすればいいのか。

緊急きんきゅう時じの情報じょうほう伝達でんたつなどが専門せんもんの日本にっぽん大学だいがく危機きき管理かんり学部がくぶの福田ふくだ充たかし教授きょうじゅに話はなしを聞ききました。

福田ふくだ充たかし教授きょうじゅ

「ミサイルが発射はっしゃされたかどうかは目めで見みて知しることができないので、Jアラートのような情報じょうほうが命いのちです。発射はっしゃされた時点じてんでは日本にっぽんの上空じょうくうを通過つうかするのか、手前てまえなのか、太平洋たいへいように落おちるのかは分わかりません。ミサイルにもよりますが、Jアラートの情報じょうほうが届とどいてから残のこされた時間じかんは数すう分ふん、数すう十じゅう秒びょうかもしれないという中なかですので、すぐに行動こうどうすることが大事だいじです。例たとえば屋外おくがいにいる場合ばあいは、近ちかくにある頑丈がんじょうそうな建物たてものや地下鉄ちかてつなどの地下ちかに入はいる。屋内おくないにいる場合ばあいは外そとには出でないのが原則げんそくです」

また、海上かいじょう自衛隊じえいたいの元もと海うみ将しょうで金沢かなざわ工業こうぎょう大学だいがく虎ノ門とらのもん大学院だいがくいんの伊藤いとう俊幸としゆき教授きょうじゅは正ただしく恐おそれることが大事だいじだと話はなします。

伊藤いとう俊幸としゆき教授きょうじゅ

「日本にっぽんは残念ざんねんながら北朝鮮きたちょうせんのミサイルの発射はっしゃ実験じっけん場じょうと重かさなっている。日本海にほんかいには飛ひ距離きょりの短みじかいミサイル、太平洋たいへいよう側がわへの発射はっしゃもひとつ間違まちがえるとグアムの側がわに向むかってしまうので日本にっぽんの上空じょうくうを越こえる形かたちで発射はっしゃする。このため日本にっぽんの方ほうにミサイルが飛とんでくるが、基本きほん的てきに何なにかあった場合ばあい、万が一まんがいち日本にっぽんにあたるような場合ばあいは自衛隊じえいたいがそれを迎撃げいげきする体制たいせいを取とっていますので、ある意味いみ、正まさしく恐おそれることが必要ひつようだと思おもいます」