Japanese News: 大手損保火災保険の10年契約廃止へ災害相次ぎ収支悪化

大手おおて損保そんぽ火災かさい保険ほけんの10年ねん契約けいやく廃止はいしへ災害さいがい相次あいつぎ収支しゅうし悪化あっか

Feb 23, 2020 17:02

Furigana

大手おおての損害そんがい保険ほけん会社かいしゃは、今後こんご、10年ねん契約けいやくの火災かさい保険ほけんをなくして５ご年ねん契約けいやくに変かえる方針ほうしんです。台風たいふうや大雨おおあめなどの災害さいがいが相次あいついで保険ほけん金きんの支払しはらいが巨額きょがくに上のぼり収支しゅうしが悪化あっかしているため、契約けいやく期間きかんを短みじかくして保険ほけん料りょうの値上ねあげなどをしやすくするねらいがあります。火災かさい保険ほけんは、火事かじのほか台風たいふうや大雨おおあめ、洪水こうずいなど自然しぜん災害さいがいによる住宅じゅうたくや家財かざいの被害ひがいを補償ほしょうします。

以前いぜんは最長さいちょうで36年ねん契約けいやくの火災かさい保険ほけんがありましたが、今いまは10年ねん契約けいやくが最もっとも期間きかんが長ながく、契約けいやく者しゃが負担ふたんする保険ほけん料りょうは、この先さき10年ねんでどの位くらいの災害さいがいが起おきるかを見込みこんで決きめられます。

しかし、台風たいふうや大雨おおあめの被害ひがいが毎年まいとしのように相次あいついで保険ほけん金きんの支払しはらいが巨額きょがくに上のぼり、保険ほけん会社かいしゃの収支しゅうしが悪化あっかしています。

このため東京とうきょう海上かいじょう日動にちどう、三井みつい住友すみとも海上かいじょう、損保そんぽジャパン日本にっぽん興亜こうあ、あいおいニッセイ同和どうわ損保そんぽの大手おおて４よん社しゃは、10年ねん契約けいやくの保険ほけんをなくして、期間きかんがさらに短みじかい５ご年ねん契約けいやくに変かえる方針ほうしんです。

契約けいやく期間きかんを短みじかくすれば、直近ちょっきんの自然しぜん災害さいがいの発生はっせい状況じょうきょうや保険ほけん金きんの支払しはらい額がくをもとに契約けいやく者しゃが負担ふたんする保険ほけん料りょうを変更へんこうしやすくなるためです。

今後こんご、業界ぎょうかい内ないで議論ぎろんが進すすみ、早はやければ年内ねんないにも見直みなおしが決定けっていする見通みとおしですが、台風たいふうや大雨おおあめによる大だい規模きぼな被害ひがいが相次あいつぐ最近さいきんの傾向けいこうを踏ふまえれば、契約けいやく者しゃにとっては５ご年ねんごとに契約けいやくを更新こうしんするたびに保険ほけん料りょうが値上ねあがりする可能かのう性せいがあります。

災害さいがい多発たはつで値上ねあげ続つづく保険ほけん料りょう

火災かさい保険ほけんは、以前いぜんは36年ねん契約けいやくの長期ちょうきの火災かさい保険ほけんもありましたが、2015年ねん10月つきからは契約けいやく期間きかんは、最長さいちょう10年ねんに短縮たんしゅくされ、今回こんかい、さらに５ご年ねんに縮小しゅくしょうすることが検討けんとうされています。

なぜ、契約けいやく期間きかんを短みじかくするのか。火災かさい保険ほけんの保険ほけん料りょうは、これまでの自然しぜん災害さいがいの発生はっせい状況じょうきょうをもとに、今後こんご、災害さいがいが起おきる確率かくりつや予想よそうされる保険ほけん金きんの支払しはらい額がくを計算けいさんして決きまります。保険ほけん料りょうは契約けいやく期間きかん中ちゅうは一定いっていで、更新こうしん時期じきを迎むかえるまで変かわりません。

しかし、甚大じんだいな被害ひがいをもたらす自然しぜん災害さいがいが相次あいついでいるため将来しょうらいの予測よそくは難むずかしくなり、契約けいやく期間きかんの長ながい火災かさい保険ほけんでは、保険ほけん会社かいしゃの収支しゅうしがあわなくなるおそれが高たかまっているのです。

損害そんがい保険ほけん各社かくしゃによりますと、災害さいがいで支払しはらった保険ほけん金きんの総額そうがくは、巨額きょがくになっています。2018年度ねんどは過去かこ最高さいこうのおよそ１いち兆ちょう6600億おく円えん。2019年度ねんども台風たいふう被害ひがいが相次あいついだため１いち兆ちょう円えんを超こえる見込みこみです。

相次あいつぐ災害さいがいを反映はんえいして保険ほけん料りょうはすでに値上ねあがりが続つづいています。大手おおて損害そんがい保険ほけん会社かいしゃは、去年きょねん10月つきに保険ほけん料りょうを全国ぜんこく平均へいきんで６ろく％から７なな％値上ねあげ。来年らいねん１月いちがつにさらに値上ねあげすることが決きまっています。