タイ
北部の
洞窟で
少年など13
人が
出られなくなってから16
日目の
8日、ダイバーによる
救出活動が
行われ、
このうち4人の
少年が
洞窟の
外へ
無事に
救出されました。
残り
9人の
救出については、
洞窟内に
新たに
空気ボンベを
設置する
などの
準備が
整ったあと
再開される
見通しです。タイ
北部チェンライ
県の
洞窟で、
地元サッカー
チームの
少年12
人とコーチの
合わせて13
人が
大量の
水に
阻まれて
出られなくなってから16
日目の
8日、90
人のダイバーによる
救出活動が
行われました。
救出活動の責任者は8日夜、会見を開き、日本時間の8日午後9時50分ごろまでに4人の少年を洞窟の外に救出したことを明らかにしました。
この責任者は「完璧な日だった。16日目にして、やっと少年たちの顔を見ることができた」と述べたうえで、4人の体調はいずれも問題がないことを明らかにしました。
今回の救出活動で洞窟内に25メートルおきに設置している空気ボンベをすべて使い切ったということで、残り9人を救出するには新たな空気ボンベを設置する必要があるということです。
このためダイバーが24時間態勢で洞窟内へ空気ボンベを運び入れる作業を続けており、準備が整うまでには10時間から20時間ほどかかるということです。
現地の天候や洞窟内の水位、少年たちの体調も総合的に考慮したうえで、救出が再開される見通しです。
現地では8日夜から激しい雨が降り続いており、残り9人の救出に向けた準備が急がれます。
救出方法の詳細
救出は、タイの海軍特殊部隊のダイバーにイギリスやアメリカなど海外のダイバーも加わって、合わせて90人で実行されました。
13人が待機している場所から洞窟の外まではおよそ5キロの道のりです。
大部分が水につかっているため、少年1人につき2人のダイバーが補助について、潜水器具を使いながら外を目指しました。
タイ海軍によりますと、救出の開始に向けて、少年たちは口と鼻を含む顔全体をカバーするフルフェイス型の潜水マスクの使用に慣れるための練習を重ねてきました。
8日は実際に潜水して移動する際は、ダイバーのおなか側に少年を固定したということです。
ただ、1か所、人が1人くぐり抜けるのがやっとという非常に狭い所を数メートル潜水しなければならない難所があります。
ここでは少年は自力で前に進み、ダイバーはその前後で少年を補助したということです。
水はとても濁っていて視界はほとんどきかず、洞窟の出口まで引かれたガイドロープを頼りに、空気ボンベを途中で何度も交換しながら進みました。
一方で、24時間態勢で続く排水作業によって洞窟内の水位は下がり、歩いて進むことのできる場所も多くなっているということです。
少年たちは洞窟の外に出たあと仮設の救護所で健康状態のチェックを受け、待機していた救急車に乗って、ヘリコプターに乗り換えるなどしながら、洞窟から50キロ余り離れたチェンライの市街地にある病院に搬送されました。