東京医科大学の
調査委員会によると、
佐野前局長の
息子は
1次試験の
実際の
得点が226
点で、
順位は282
位でした。
これに10
点が
不正に
加算されて
得点は236
点、
順位も169
位となりました。
1次試験は451
位までが
合格しました。
一方、
息子の
2次試験の
結果は301
点で、
順位は87
位でした。
息子には
個別に
加算された
得点はありませんでしたが、
ほかの
一浪の
男子と
同じく、10
点が
加算されました。さらに、
センター試験の
利用者などが
抜けたこともあり、
最終的な
順位は74
位となりました。
一般入試の
募集人員は75
人だったため、
息子は
正規の
合格となりました。
最終的な合格者は補欠合格もいれて171人でした。
得点調整なしで息子の合格可能性は
今回、息子は1次試験と、2次試験の小論文の点数を合わせて301点、87位で、センター試験利用者らを除くと正規合格になっていました。
調査委員会は得点調整が行われていなかった場合の合格の可能性についても検討しています。
それによりますと、1次試験の10点加算がなくても1次試験には合格していたとしています。
ただし2次試験の小論文を加えると、合計点は291点、順位は151位となり、75位までの正規合格には入らず補欠合格だったと思われるとしています。
しかし大学は息子に対して1次試験で10点の加算、さらに2次試験の小論文で息子のような浪人の男子受験生に一律10点の、合わせて20点の加算をしていました。
調査委員会はこの20点の加算がなかったと仮定すると息子の得点は281点で、順位は173位だったとしています。
この場合でも、補欠の繰り上げ合格が226位の受験生にまで行われているため、173位だった息子は合格していた可能性はあるとしています。
ただし、これは得点調整がなかった場合、つまり、本来は上の順位にいた受験生、例えば得点調整で不利となった女子受験生などが何人いたかによって変わってくるとしています。
「合格取り消し」は法的に困難か
調査委員会は息子の合格者としての地位についても言及しています。
刑事手続きにおいて賄賂は没収の対象となることから、息子に対して自主退学を勧める選択肢もあるとしています。
一方で、得点調整がなかった場合でも息子は合格していた可能性があったとして、もし本人が得点調整を認識していたなどの新たな事情がないかぎり、息子の学生としての地位を失わせることは法的に難しいと思われるとしています。