「
脱炭素社会」の
実現に
向けた
道筋を
示そうと、
大手企業の
経営者らによる
グループが
設立され、イギリスで
開かれている
国連の
気候変動対策の
会議「COP26」の
会場でセミナーが
開かれました。
5日に設立されたグループ「ETIーCGC」は、トヨタ自動車、日立製作所、三井物産などの経営者や東京大学の藤井輝夫総長が参加しています。
COP26の会場では各国の研究者などが見守る中でセミナーが開かれ、設立が発表されました。
この中で経団連の会長も務める住友化学の十倉雅和会長は「脱炭素」の実現には技術のイノベーションなどが必要だとしたうえで「達成する道筋は、険しいながらもきっとあるはずだ。さまざまな分野の研究者と検討するのを楽しみにしている」と述べました。
このグループは、再生可能エネルギーのコストをどこまで削減できるかや、二酸化炭素を吸収・貯留する技術を確立できる時期などについて科学的に分析し、2050年の「脱炭素社会」に向けた日本にとって最適なシナリオを示すとしています。
設立を呼びかけた東京大学の石井菜穂子理事は「2050年は遠いように思えるが、あと10年の間に道を切り開かなければ実現できない。日本の実情を反映した脱炭素への科学的な道筋を提供していきたい」と話していました。