東京とうきょうの感染かんせん者しゃ 2週間しゅうかん後ごに一いち日にち5000人にん超ちょうか 来月らいげつ末まつには1万まん人にん超ちょうも…

27日にちは2848人にん、28日にちは3177人にんの感染かんせんが確認かくにんされましたが29日にちはさらに多おおく、3日にち連続れんぞくで過去かこ最多さいたを更新こうしんしました。また、3865人にんは1週間しゅうかん前まえの木曜日もくようびの倍ばい近ちかくに増ふえていて、これまでにないスピードで感染かんせんが拡大かくだいしています。

試算しさんでは、東京とうきょう都との一いち日にちの新規しんき感染かんせん者しゃ数すうを前まえの週しゅうの同おなじ曜日ようびと比較ひかくして現状げんじょうの水準すいじゅんを参考さんこうに1.4倍ばいのペースで増ふえ続つづけると仮定かていしたところ、東京とうきょう都とでは来月らいげつ11日にちには5000人にんを超こえる一いち日にち5027人にんという結果けっかになりました。その後そのごも同おなじペースが続つづくと来月らいげつ26日にちには1日にち1万まん643人にんに上のぼる計算けいさんになったということです。

試算しさんでは、1人にんが何なん人にんに感染かんせんを広ひろげるかを示しめす実効じっこう再さい生産せいさん数すうを変異へんいウイルスの感染かんせん力りょくの強つよさなどを考慮こうりょして今いまの時点じてんで「1.5」と仮定かていし、今後こんご、実効じっこう再さい生産せいさん数すうが10％しか減へらなかったとすると東京とうきょう都との入院にゅういん患者かんじゃ数すうは来月らいげつ9日にちの時点じてんで6000人にんを上回うわまわるという計算けいさんになりました。

さらに、今後こんごの実効じっこう再さい生産せいさん数すうがことし4月つきに出だされた緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの際さいと同おなじ程度ていどの効果こうかを想定そうていして30％減少げんしょうしたとしても、入院にゅういん患者かんじゃ数すうは減少げんしょう傾向けいこうにまではならず来月らいげつ10日にちには4000人にんを超こえる結果けっかになったということです。

グループでは今いまの感染かんせん拡大かくだいのペースが続つづくと40代だいや50代だいの人ひとたちの入院にゅういんが増ふえて重症じゅうしょう者しゃ病床びょうしょうより先さきに一般いっぱん病床びょうしょうがひっ迫ひっぱくし、新型しんがたコロナ以外いがいの医療いりょうとの両立りょうりつが難むずかしくなるおそれがあると指摘してきしています。

新規しんき陽性ようせい者しゃの7日間にちかん平均へいきんは28日にち時点じてんでおよそ1936人にんとこの1か月かげつたらずで4倍ばいとなり、専門せんもん家かは「これまで経験けいけんしたことのない爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだいに向むかっている」と指摘してきしました。

そして今いまの増加ぞうか比ひが継続けいぞくした場合ばあい、7日間にちかん平均へいきんは

▽1週間しゅうかん後ごの来月らいげつ4日にちには今いまの1.53倍ばいのおよそ2962人にんにのぼると予測よそくしました。

さらに

▽2週間しゅうかん後ごの来月らいげつ11日にちには今いまの2.34倍ばいのおよそ4532人にんにのぼると予測よそくし

「医療いりょう提供ていきょう体制たいせいが危機ききにひんするので、早急そうきゅうに回避かいひしなければならない」と述のべ、強つよい危機きき感かんを示しめしました。

そのうえで「これだけの多おおくの患者かんじゃが出でると自宅じたくで療養りょうようする人ひともすごい数かずが出でてくる。その中なかで医療いりょうがまわらなくなってくると、すぐに入院にゅういんできない人ひとや診断しんだんがついていない人ひとが急きゅうに苦くるしくなったときに入院にゅういんできないといったことにもなりかねない。そうならないように、とにかく増加ぞうか比ひが伸のびていくことをすぐに抑おさえなければいけない」と述のべました。

そのうえで「引き続ひきつづき、人ひとの流ながれの抑制よくせいと基本きほん的てきな対策たいさくの徹底てっていをお願おねがいしたい。ワクチンが行き渡いきわたるまでが勝負しょうぶだ」と述のべました。

さらに小池こいけ知事ちじは「対策たいさくの的まとはだんだん絞しぼられてきている。50代だいの方ほうにはワクチン接種せっしゅをできるだけ早はやくしていただくと同時どうじに、若わかい方々かたがたにはマスク着用ちゃくようの徹底てっていなど基本きほん的てきな部分ぶぶんを守まもっていただくとともに、ワクチンを打うっていただけるような体制たいせいを整ととのえていく。これまでのいろいろな経験けいけんや知見ちけんなどを重かさねながらコロナ対策たいさくを進すすめていく最後さいごの夏なつにしたいので、しっかり受け止うけとめていただきたい」と呼よびかけました。

一方いっぽう、記者きしゃ団だんが「開催かいさい中ちゅうのオリンピックが『人ひとの流ながれを減へらさなければならない』と理解りかいしてもらうことの妨さまたげになっていないか」と質問しつもんしたのに対にたいし、小池こいけ知事ちじは「オリンピックは逆ぎゃくだと思おもう。ステイホームの率りつをとても上あげている。テレビの視聴しちょう率りつが如実にょじつに示しめしている。人ひと流りゅうも下さがっており、さらに協力きょうりょくいただきたい」と述のべました。

東京とうきょう都と医学いがく総合そうごう研究所けんきゅうじょ社会しゃかい健康けんこう医学いがく研究けんきゅうセンターの西田にしだ淳志あつしセンター長ちょうは、自宅じたくや職場しょくば以外いがいで都内とない7か所かしょの繁華はんか街がいに15分ふん以上いじょうとどまっていた人ひとの数かずを「滞留たいりゅう人口じんこう」として分析ぶんせきしました。

それによりますと今回こんかい・4回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされて2週しゅう目めの今月こんげつ18日にちからの1週間しゅうかんでは、宣言せんげんに入はいる前まえの週しゅうと比くらべて昼間ひるまは13.7％、夜間やかんは18.9％、それぞれ減少げんしょうしました。

しかし減少げんしょうの幅はばは昼間ひるま、夜間やかんともに、ことし4月つきから先月せんげつまでの前回ぜんかい・3回かい目めの宣言せんげんの時ときの40％程度ていどにとどまっています。

特とくに、西田にしだセンター長ちょうが「感染かんせんリスクが高たかまる」としている午後ごご10時じから午前ごぜん0時じまでの深夜しんやの時間じかん帯たいの減少げんしょう幅はばは前回ぜんかいの宣言せんげん時じが48.5％だったのに対にたいし、今回こんかいは12.7％でした。

西田にしだセンター長ちょうは「感染かんせん力りょくの強つよいデルタ株かぶの影響えいきょうを考慮こうりょすると、少すくなくとも前回ぜんかいの宣言せんげんの時ときと同おなじ程度ていどの水準すいじゅんを目指めざしてさらに人ひと流りゅうを抑制よくせいしていく必要ひつようがある」と指摘してきしました。

▽20代だいが33.3％と最もっとも多おおく4週しゅう連続れんぞくで30％を超こえました。

次ついで

▽30代だいが21.3％

▽40代だいが16％

▽50代だいが11.5％

▽10代だいが8.1％

▽10歳さい未満みまんが4.7％

▽60代だいが3％

▽70代だいが1.3％

▽80代だいが0.6％

▽90代だい以上いじょうが0.2％でした。

先月せんげつ中旬ちゅうじゅん以降いこう50代だい以下いかで全体ぜんたいの90％以上いじょうを占しめていて、専門せんもん家かは「新規しんき陽性ようせい者しゃの年齢ねんれい構成こうせいは若年じゃくねん・中年ちゅうねん層そう中心ちゅうしんへと変化へんかした。あらゆる世代せだいが感染かんせんリスクがあるという意識いしきをより一層いっそう強つよく持もつよう啓発けいはつする必要ひつようがある」と指摘してきしています。

一方いっぽう、65歳さい以上いじょうの高齢こうれい者しゃは今週こんしゅうは309人にんで前まえの週しゅうより23人にん増ふえていて増加ぞうか傾向けいこうにあります。

専門せんもん家かは「会食かいしょくによる感染かんせんは職場しょくばや家庭かてい内ないでの感染かんせんのきっかけとなることがある。夏休なつやすみやオリンピック観戦かんせんなどでの飲のみ会かいはオンラインを活用かつようするなどの工夫くふうが求もとめられる。家いえや借かりた会場かいじょうに集あつまっての飲のみ会かいやテレビ観戦かんせんはマスクを外はずす機会きかいが多おおく、感染かんせんのリスクが高たかいことを繰り返くりかえし啓発けいはつする必要ひつようがある」と述のべました。

20代だいから60代だいの中なかでは感染かんせん経路けいろがわからない人ひとの割合わりあいは60％を超こえていて、特とくに行動こうどうが活発かっぱつな20代だいと30代だいでは70％前後ぜんごと高たかい割合わりあいになっています。

専門せんもん家かは「保健所ほけんじょの積極せっきょく的てき疫学えきがく調査ちょうさでいつ、どこで感染かんせんしたのかわからないとする陽性ようせい者しゃが増加ぞうかしていて、保健所ほけんじょ業務ぎょうむへの多大ただいな負荷ふかを軽減けいげんする支援しえん策さくが必要ひつようだ」と指摘してきしています。

年代ねんだい別べつにみると

▽40代だいと50代だいが合あわせておよそ42％

▽30代だい以下いかも全体ぜんたいのおよそ36％を占しめています。

専門せんもん家かは「若年じゃくねん、中年ちゅうねん層そうを中心ちゅうしんとした入院にゅういん患者かんじゃが急増きゅうぞうしていて、遅おくれてこの年齢ねんれい層そうの重症じゅうしょう患者かんじゃが増加ぞうかすることが予測よそくされる」と指摘してきしました。

専門せんもん家かは「重症じゅうしょう患者かんじゃのおよそ83％は60代だい以下いかだ。今週こんしゅうは20代だいと30代だいでも新あらたな重じゅう症例しょうれいが発生はっせいしている。肥満ひまんや喫煙きつえん歴れきがある人ひとは若年じゃくねんであっても重症じゅうしょう化かリスクが高たかい」と指摘してきしました。

このほか、人工じんこう呼吸こきゅう器きかECMOの治療ちりょうがまもなく必要ひつようになる可能かのう性せいが高たかい状態じょうたいの人ひとは28日にち時点じてんで260人にんで今月こんげつ20日にち時点じてんより57人にん増ふえました。

▽自宅じたくで療養りょうようしている人ひとは3691人にん多おおい7348人にんと倍ばい以上いじょう増ふえたほか

▽都とが確保かくほしたホテルなどで療養りょうようしている人ひとは60人にん増ふえて1829人にんでした。

また

▽医療いりょう機関きかんに入院にゅういんするかホテルや自宅じたくで療養りょうようするか調整ちょうせい中ちゅうの人ひとは2501人にん多おおい4172人にんと、およそ2.5倍ばいに増ふえました。

療養りょうよう状況じょうきょうを示しめす4つすべての項目こうもくが増加ぞうかしていて、入院にゅういん患者かんじゃを含ふくめた「療養りょうようが必要ひつような人ひと」全体ぜんたいの数かずは1万まん6344人にんとなりました。これは今月こんげつ20日にち時点じてんの9485人にんの1.7倍ばい余あまりの増加ぞうかです。

専門せんもん家かは「著いちじるしく増加ぞうかし、極きわめて高たかい水準すいじゅんにある」と指摘してきしました。

一方いっぽう、今月こんげつ26日にちまでの1週間しゅうかんで新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんした7人にんが亡なくなりました。このうち4人にんは70代だい以上いじょうでした。