新型しんがたコロナ 大阪おおさか府内ふないの重症じゅうしょう病床びょうしょうの使用しよう率りつ 実質じっしつ6割わり超こえる

大阪おおさか府ふは、新型しんがたコロナウイルスの患者かんじゃが急増きゅうぞうした場合ばあいに備そなえて、重症じゅうしょう患者かんじゃ用ようの病床びょうしょうを206床しょう、確保かくほしていますが、受け入うけいれる病院びょういんでは、患者かんじゃが少すくない時期じきは、一般いっぱんの患者かんじゃ用ように運用うんようしています。

新型しんがたコロナの感染かんせん拡大かくだいに伴ともない、府ふは今月こんげつ9日にち、重症じゅうしょう患者かんじゃ用ようの病床びょうしょうを150床しょうまで増ふやすため、府内ふない14の医療いりょう機関きかんに対にたいして、16日にちまでに重症じゅうしょう患者かんじゃ用ようのベッドを空あけてもらえるよう依頼いらいしました。

その結果けっか、15日にちの時点じてんで107床しょうが運用うんようできる状態じょうたいになったということです。

府内ふないの重症じゅうしょう患者かんじゃは15日にちの時点じてんで66人にんで、大阪おおさか府ふが確保かくほしている206床しょうをもとにした使用しよう率りつは32％になりますが、実際じっさいに運用うんよう可能かのうな病床びょうしょう数すうをもとにした使用しよう率りつは61.6％になります。

府ふによりますと、各かく病院びょういんが重症じゅうしょう患者かんじゃ用ように病床びょうしょうを増ふやすためには、入院にゅういん中ちゅうの一般いっぱんの患者かんじゃを移うつしたり、医療いりょうスタッフを確保かくほしたりする必要ひつようがあるため調整ちょうせいに時間じかんがかかっているということです。

大阪おおさか府ふ健康けんこう医療いりょう部ぶでは「実際じっさいに運用うんようできる病床びょうしょうのうち6割わり以上いじょうが埋うまっているので楽観らっかんできない状況じょうきょうにある。各かく病院びょういんに協力きょうりょくをお願おねがいして徐々じょじょに増ふえる見込みこみだが、患者かんじゃの発生はっせい状況じょうきょうを見極みきわめながら必要ひつような対応たいおうをしていきたい」としています。

重症じゅうしょう病床びょうしょう抱かかえる府内ふないの病院びょういんは

新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんが再ふたたび拡大かくだいする中なか、大阪おおさか府内ふないで重症じゅうしょう患者かんじゃの治療ちりょうに当あたっている府立ふりつ中河なかがわ内ない救命きゅうめい救急きゅうきゅうセンターはすでに確保かくほしている7床しょうのうち、5床しょうが埋うまり、「重症じゅうしょう患者かんじゃの数かずが急増きゅうぞうしていてこのままではかなり厳きびしい状況じょうきょうが続つづくことになる」と危機きき感かんを強つよめています。

大阪おおさか 東大阪ひがしおおさか市しにある府立ふりつ中河なかがわ内ない救命きゅうめい救急きゅうきゅうセンターでは現在げんざい、入院にゅういん中ちゅうの患者かんじゃも含ふくめて、新型しんがたコロナウイルスの重症じゅうしょう患者かんじゃ44人にんの治療ちりょうに当あたってきました。

このセンターでは、ICU＝集中しゅうちゅう治療ちりょう室しつの中なかに、新型しんがたコロナの重症じゅうしょう患者かんじゃ用ようの病床びょうしょうを最大さいだいで7床しょう確保かくほしています。

入院にゅういんしている重症じゅうしょう患者かんじゃは夏なつ以降いこう、徐々じょじょに減へり、これを受うけて、センターは先月せんげつ2日にち、ICU内ないで個室こしつになっている2床しょうを残のこして、5床しょうを一般いっぱんの救急きゅうきゅう患者かんじゃ用ように戻もどして運用うんようしていました。

しかし、先月せんげつ末まつに重症じゅうしょう患者かんじゃの搬送はんそう依頼いらいが急増きゅうぞうしたことから、今月こんげつ4日にち、再ふたたび、ICU内ないの病床びょうしょう7床しょうを新型しんがたコロナの重症じゅうしょう患者かんじゃ用ようにしました。

これに伴ともない、ICUに入院にゅういんしていた一般いっぱんの患者かんじゃを別べつの病棟びょうとうに移うつしたということです。

センターに入院にゅういんしている新型しんがたコロナの重症じゅうしょう患者かんじゃは先月せんげつ27日にちにはいったんゼロになりましたが、その後そのご、再ふたたび増ふえ始はじめ、今月こんげつ10日にちには6人にんと、急増きゅうぞうしています。

府立ふりつ中河なかがわ内ない救命きゅうめい救急きゅうきゅうセンターの山村やまむら仁ひとし所長しょちょうは「重症じゅうしょう患者かんじゃが今月こんげつはじめから一気いっきに増ふえてきて、非常ひじょうに病床びょうしょうが埋うまるスピードが速はやいと感かんじている。秋あきから冬ふゆにかけて一般いっぱんの救急きゅうきゅう患者かんじゃ数すうは増ふえるという例年れいねんの傾向けいこうがあるので、これからコロナの患者かんじゃに加くわえて救急きゅうきゅう患者かんじゃが増ふえると、ベッドの運用うんようが難むずかしくなっていくと考かんがえられる」と指摘してきしています。

また、今回こんかい、搬送はんそうされてくる重症じゅうしょう患者かんじゃの特徴とくちょうについては「これまではもともと治療ちりょうを受うけていた新型しんがたコロナの患者かんじゃが重症じゅうしょう化かして搬送はんそうされてくるパターンが多おおかったが、今回こんかいは、救急きゅうきゅうで運はこばれてきて、センターでPCR検査けんさをした結果けっか、陽性ようせいが分わかるケースがみられ、市中しちゅう感染かんせんが広ひろがっているように感かんじている」と分析ぶんせきしました。

そのうえで、「このまま新型しんがたコロナの重症じゅうしょう患者かんじゃが増ふえていくと、一般いっぱんの救急きゅうきゅう患者かんじゃの入院にゅういんの枠わくが抑おさえられてしまうし、そもそも、新型しんがたコロナの重症じゅうしょう患者かんじゃをみる病床びょうしょうが足たりなくなる可能かのう性せいもあり、現場げんばとしては厳きびしい状況じょうきょうが続つづく。新型しんがたコロナの患者かんじゃを増ふやさないための感染かんせん対策たいさくが必要ひつようだ」と話はなしています。