アメリカの
有力紙は、イスラエル
軍がハマスの
軍事拠点とみている
地下トンネルへの
海水の
注入を
開始したと
伝えました。
一方、
アメリカのバイデン
政権は、
民間人の
犠牲者が
増え
続ける中、
高官を
相次いでイスラエルに
派遣して
民間人の
保護などについて
改めて確認する
方針で、ガザ
地区の
人道状況の
改善につながるのか
注目されます。
アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルの電子版は12日、イスラエル側から説明を受けたアメリカ政府当局者の話として、イスラエル軍がガザ地区にあるハマスの地下トンネルへの海水の注入を開始したと伝えました。
イスラエル軍は7つあるポンプを使って数週間かけて海水を注入し、ハマスが軍事物資の保管場所や軍事拠点としている地下トンネルを浸水させる作戦だということです。
一方、ガザ地区の保健当局によりますと、一連の戦闘の巻き添えになるなどして、女性や子どもを含む死者は、これまでに1万8412人に上り、水や燃料の不足で人道状況の悪化も続いています。
ガザ地区の情勢をめぐって、アメリカのバイデン大統領は12日、首都ワシントンでの会合で「無差別的な爆撃によってイスラエルは世界で支持を失いつつある」と述べました。
イスラエル軍の攻撃による民間人の犠牲が増え続け、イスラエルを支援するアメリカに対しても国内外で批判の声が強まる中、これまでよりも踏み込んで苦言を呈した形です。
バイデン大統領は12日、サリバン大統領補佐官をイスラエルに今週派遣すると明らかにしていて、民間人の犠牲の抑制やガザ地区の人道支援の重要性を改めて伝えるものと見られます。
アメリカとイスラエルの間では、戦闘終結後のガザ地区の統治をめぐっても見解の相違が表面化していて、アメリカの働きかけがガザ地区の人道状況の改善につながるのか注目されます。