北方四島の「ビザなし
交流」の
訪問団に
参加した
日本維新の
会の
丸山穂高衆議院議員は
訪問団のメンバーに「
戦争で
島を
取り返すことには
賛成か
反対か」
などと
質問したことについて13
日夜、「
不適切だった」としてみずからの
発言を
撤回し、
謝罪しました。
北方四島の「ビザなし
交流」の
訪問団に
参加した、
日本維新の
会の
丸山穂高衆議院議員は
今月11
日の
夜、
訪問団の
団長に、「
戦争で
島を
取り返すことには
賛成ですか、
反対ですか」
などと
質問しました。
これについて丸山氏は13日夜、東京都内で記者団に対し、発言をした際酒を飲んでいたことを認めたうえで、「誤解を与えてしまうような極めて不適切な発言で、特に元島民の方に対し、非常に配慮を欠いた形だった。一般論として話を聞いたつもりだったが、私自身がそう考えていると誤解を与えてしまうような状況だった」と述べました。
そのうえで丸山氏は「私の発言で国益を損ねかねない状況になれば、真意ではない。心から今回の発言を謝罪し、撤回させていただく」と述べました。
一方、丸山氏はみずからの議員としての進退については「党と相談し、どういう風にしていくかを決めていきたい」と述べました。
菅官房長官「政府の立場と全く異なる」
菅官房長官は閣議のあとの記者会見で「詳細を承知していないが、報道されていることが事実であれば、誠に遺憾だ」と述べました。
そのうえで「いずれにしろ政府としては、交渉を通じて北方領土問題を解決し、平和条約を締結するという方針になんら変わりはない。政府の立場とは全く異なるものであり、日ロ交渉に影響を与えるとは考えていない」と述べました。
また、記者団がロシア側に説明する考えはあるか質問したのに対し、菅官房長官は「一議員の発言であり、政府としてロシア側に説明する考えはない」と述べました。
宮腰沖縄・北方担当相「甚だ不適切で遺憾」
宮腰沖縄・北方担当大臣は、閣議のあとの記者会見で「わが国の立場や元島民の皆様の考えとも相いれない発言だ。『ビザなし交流』の事業の趣旨、目的に照らして、甚だ不適切でまことに遺憾だ。政府は外交交渉によって北方領土問題の解決を目指していて、引き続き交流事業の適切な実施により外交交渉をしっかりと支えていきたい」と述べました。
岩屋防衛相「極めて不適切だ」
岩屋防衛大臣は、閣議のあと、記者団に対し「詳細は承知していないが、国会議員の立場にある方の発言としては、極めて不適切だったと感じている」と述べました。
「背筋が凍る思いをした」立民 辻元国対委員長
立憲民主党の辻元国会対策委員長は、野党側の国会対策委員長会談で「『こんな議員がいたのか』と背筋が凍る思いをした。一方で、『憲法9条があってよかった』と思った。変な方向に行きかねないような発言をする議員がいるということは、きちんとした歯止めがないと、どういう方向に行ってしまうのか分からないということだ」と述べました。
国民 玉木代表「強い憤り感じる」
国民民主党の玉木代表は、記者団に対し、「微妙な段階にある日ロ交渉にマイナス以外のなにものでもない。著しく国益を損ねる行為で、大変遺憾で論外だ。元島民の方々に対して、暴言を吐くというのは強い怒りを感じる。出処進退は、政治家なので、ご自身で判断されると思うが、少なくとも北方領土問題の解決の任にあたる資格はない。酒を飲んでいたからといって、すべて許される話では全くない」と述べました。