ナイキなどスニーカー関連かんれん170社しゃ 米べい大統領だいとうりょうに関税かんぜい引き上ひきあげを抗議こうぎ

これを受うけて、20日にち、大手おおてスポーツブランドのナイキのほか、アディダスやアシックスのアメリカ法人ほうじん、それに小売こうり大手おおてのフットロッカーなど全米ぜんべいの170の企業きぎょうが連名れんめいで、トランプ大統領だいとうりょうに対にたいして抗議こうぎの書簡しょかんを送おくりました。

この中なかで各社かくしゃは、「関税かんぜい引き上ひきあげは、スニーカー愛好あいこう家かだけでなく、アメリカ経済けいざい全体ぜんたいに甚大じんだいな影響えいきょうを与あたえる」と関税かんぜいの引き上ひきあげに強つよく反対はんたいしています。そのうえで、関税かんぜいが引き上ひきあげられれば、年間ねんかん70億おくドル（日本にっぽん円えんで7700億おく円えん）のコストが増ふえ、製品せいひんによっては、小売こうり価格かかくが２に倍ばい近ちかくになるおそれもあるとして「もう、貿易ぼうえき戦争せんそうをやめる時ときだ」としています。

アメリカのスニーカー産業さんぎょうは、市場しじょう規模きぼが７なな兆ちょう円えんともされる成長せいちょう分野ぶんやで、依然いぜん、中国ちゅうごくは大おおきな製造せいぞう拠点きょてんになっています。

ＮＹにゅ-よ-くのスニーカー愛好あいこう家か「関税かんぜいで高たかくなれば買かえなくなる」

スニーカーに関連かんれんする全米ぜんべいの企業きぎょうがトランプ大統領だいとうりょうに書簡しょかんを送おくって関税かんぜい引き上ひきあげを行おこなわないよう求もとめたことについて、ニューヨークの中心ちゅうしん部ぶタイムズスクエアで話はなしを聴ききました。

50代だいの男性だんせいは、「貿易ぼうえき戦争せんそうをしてはいけない。ほしいスニーカーも、関税かんぜいで価格かかくが高たかくなれば、買かえなくなってしまう」と話はなしていました。

また、20代だいの男性だんせいは、「トランプ大統領だいとうりょうが何なにをしたいのか、わからない。１ひとつでも多おおくのスニーカーを楽たのしみたいのに」と話はなしていました。

ただ、中なかには、「たとえ価格かかくが高たかくなっても、ほしいスニーカーがあれば、手てに入いれたいね」という声こえも聞きかれました。

アメリカに輸入ゆにゅうされるスニーカー ７なな割わりは中国ちゅうごく製せい

アメリカのスニーカー市場しじょうは、巨大きょだいです。600億おくドルから700億おくドル、日本にっぽん円えんで７なな兆ちょう円えんから８はち兆ちょう円えん規模きぼとされており、年々ねんねん拡大かくだいしています。

さらに、人気にんきが高たかいスニーカーは、希望きぼう小売こうり価格かかくの数すう倍ばいの値段ねだんで取り引とりひきされる「リセール市場しじょう」があり、市場しじょう全体ぜんたいの成長せいちょうを支ささえています。

スニーカーの製造せいぞうメーカーや小売こうり業者ぎょうしゃで作つくるアメリカの業界ぎょうかい団体だんたい『ＦＤＲＡ』によりますと、アメリカに輸入ゆにゅうされるスニーカーの数かずは、年間ねんかん23億おく5000万まん足そく。このうち、69％が中国ちゅうごくからの輸入ゆにゅうだということで、最近さいきんでは、ベトナムなど、東南アジアとうなんあじあ製せいも増ふえつつありますが、依然いぜん、全体ぜんたいの４よん分ぶんの３さん近ちかくを中国ちゅうごく製せいが占しめています。

ＦＤＲＡは、アメリカ政府せいふが現在げんざい、手続てつづきを進すすめている関税かんぜい引き上ひきあげが実行じっこうされると、アメリカ国内こくないでの小売こうり価格かかくは、ランニングシューズの場合ばあい、現在げんざい150ドル（16500円えん）のものが、206ドル25セント（22600円えん）に、バスケットボールシューズでは130ドル（14300円えん）のものが、178ドル74セント（19600円えん）にと、大幅おおはばに値上ねあがりすることになるとして関税かんぜい引き上ひきあげに強つよく反対はんたいしています。（１いちドル＝110円えん計算けいさん）

アメリカに輸入ゆにゅうされるスニーカーの生産せいさん国こくの最新さいしんの数字すうじ（ＦＤＲＡ調しらべ）以下いかのとおり。

▽中国ちゅうごく69.0％▽ベトナム17.8％▽インドネシア4.4％▽カンボジア1.8％▽イタリア1.3％▽インド1.0％▽その他ほか4.8％