エンジェルスの本拠地アナハイムで8日行われた試合に、大谷選手は3番・指名打者で出場し、マリナーズ先発の菊池投手と大リーグで初めて対戦しました。
大谷選手は1回の第1打席で、菊池投手の3球目のアウトコースへのスライダーを打ってセカンドへの内野安打で出塁し、後続のヒットでホームにかえりました。
2回の第2打席は、1アウト一塁二塁の場面で、菊池投手の初球のカーブを打ってファーストゴロでした。
4回、大谷選手の前の2人が連続でホームランを打ったあとの第3打席で、大谷選手は、初球のカーブを捉えて左中間に今シーズン6号となるソロホームランを打ちました。
大谷選手は、日本のプロ野球時代を通じて菊池投手とは3試合目の対戦で、これが初めてのホームランとなりました。
一方、菊池投手はこの回の途中でマウンドを降り、この試合は3回と3分の1イニングを投げて、打たれたヒットはホームラン3本を含む9本で7失点でした。
大谷選手は5回の第4打席で、2人目の右ピッチャーからライト前にタイムリーヒットを打ちました。7回の第5打席はファーストゴロに倒れました。
この試合、大谷選手は5打数3安打2打点の活躍で、打率を2割5分7厘に上げました。
試合はエンジェルスが12対3でマリナーズに勝ち、菊池投手が負け投手となり通算成績3勝4敗です。
大谷「特別な感じ」
大谷選手は試合後のインタビューで、高校の先輩の菊池投手との初対決について、「試合前から対戦を楽しみにしていた。打った、打たないは関係なく、こういうところで対戦できることが僕にとっても特別な感じがあった。どんな球でもしっかり打っていこうと思っていた。対戦はきょうが始まりなので、まだまだ何回も対戦する機会があると思うので、次もしっかり打てるように準備したい」と話しました。
2人の地元岩手では…
大谷翔平選手の地元、岩手県奥州市では、テレビがある市役所の支所が市民に開放され、同じ岩手県出身の菊池雄星投手との対戦を見守りました。
奥州市役所の江刺総合支所の1階にあるテレビの前には10人以上の市民や市職員が集まりました。
1回の対決では、大谷選手が内野安打で出塁し、そのあと味方のタイムリーで先制のホームを踏むと大きな拍手が沸き起こりました。
一方、同じ岩手県で盛岡市出身の菊池投手が3回のピンチを切り抜けた場面では、菊池投手に大きな拍手が送られました。そして4回、大谷選手が菊池投手から6号ホームランを打った場面では、会場が大きくどよめく一方で、打たれた菊池投手を心配する声も上がっていました。
市内の81歳男性は「ぜひ見たいと思って来ました。大谷選手はホームランを打ったから、試合は菊池投手に勝ってほしかった」と話していました。
テレビ観戦を企画した奥州市生涯学習スポーツ課の二階堂純課長は「大谷選手のホームランも出たので奥州市のファンは堪能できたと思います。2人とも応援したいというのが、みんなの同じ気持ちなので、わくわくする試合でした」と話していました。