日本新聞: 日銀 2015年の金融政策決定会合議事録を公開政策で激しい議論

日銀にちぎんは黒田くろだ前ぜん総裁そうさいのもとで大だい規模きぼな金融きんゆう緩和かんわを続つづけていた10年じゅうねん前まえ、2015年にせんじゅうごねんの金融きんゆう政策せいさく決定けってい会合かいごうの議事ぎじ録ろくを公開こうかいしました。「2年にねん程度ていどで2％の物価ぶっか上昇じょうしょう」という政策せいさくの目標もくひょうを期間きかん内ないに実現じつげんできないことが明確めいかくになった時期じきで、その後ごの政策せいさくや目標もくひょうの打うち出だし方かたをめぐって激はげしい議論ぎろんをしていたことがうかがえます。日銀にちぎんが今回こんかい公開こうかいしたのは、2015年にせんじゅうごねん1月いちがつから6月ろくがつまでの金融きんゆう政策せいさく決定けってい会合かいごうの議事ぎじ録ろくです。日銀にちぎんはこの2年にねん前まえの2013年にせんじゅうさんねんから「2年にねん程度ていどで2％の物価ぶっか上昇じょうしょう」を目指めざして大だい規模きぼな金融きんゆう緩和かんわを続つづけていましたが、この時期じきの物価ぶっか上昇じょうしょう率りつは消費しょうひの回復かいふくの遅おくれなどから1％未満みまんにとどまり、当初とうしょ掲かかげた期間きかんで目標もくひょうを達成たっせいできないことが明確めいかくになっていました。こうした中なか、2015年にせんじゅうごねん4月しがつの会合かいごうで中曽なかそ宏ひろし副ふく総裁そうさいは「実現じつげん時期じきが遅おくれるとしてもその遅おくれは極力きょくりょく短みじかくすべきであり、そうした政策せいさく意図いとをはっきり伝つたえていくためには2年にねん程度ていどというベンチマークが必要ひつようだ」と述のべ、目標もくひょうにこだわり、達成たっせいに向むけた強つよい姿勢しせいを継続けいぞくして打うち出だすべきだと主張しゅちょうしたほか、黒田くろだ総裁そうさいも目標もくひょうの変更へんこうは必要ひつようないという考かんがえを示しめしていました。ただ、佐藤さとう健けん裕ひろし審議しんぎ委員いいんは「特定とくていの期限きげんまでに特定とくていの物価ぶっか上昇じょうしょう率りつに達たっしなければ政策せいさくの信任しんにんが低下ていかするリスクもある」と述のべ、「2年にねん程度ていどで2％」という目標もくひょうに強つよくこだわることへの懸念けねんを示しめしていました。さらに岩田いわた規久男きくお副ふく総裁そうさいが「2％を目指めざすのは世界せかいの中央ちゅうおう銀行ぎんこうとしては常識じょうしきだと思おもう」と述のべたのに対たいし、木内きうち登のぼる英えい審議しんぎ委員いいんが「物価ぶっかの基調きちょうは金融きんゆう政策せいさくが決きめるものでもマネーが決きめるものでもない。海外かいがいが2％だから日本にっぽんも2％でなければならないという訳わけでもない」と反論はんろんし、政策せいさくや目標もくひょうをめぐって激はげしい議論ぎろんとなっていました。日銀にちぎんはその後ご、マイナス金利きんり政策せいさくや長期ちょうき金利きんりを抑おさえる枠組わくぐみなど異例いれいの政策せいさくを導入どうにゅうしますが物価ぶっかは思おもうように上昇じょうしょうせず、大だい規模きぼ金融きんゆう緩和かんわは長期ちょうき化かすることになりました。

日銀にちぎん 2015年にせんじゅうごねんの金融きんゆう政策せいさく決定けってい会合かいごう議事ぎじ録ろくを公開こうかい政策せいさくで激はげしい議論ぎろん

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