来週の
米朝首脳会談を
前に、
安倍総理大臣は
北朝鮮による
拉致被害者の
家族らと
面会し、
近くアメリカの
トランプ大統領と
電話で
会談し、みずからの
拉致問題解決の
考え方を
北朝鮮のキム・ジョンウン(
金正恩)
朝鮮労働党委員長に
伝達するよう
依頼する
考えを
示しました。
米朝首脳会談が今月27日から行われるのを前に、安倍総理大臣は総理大臣官邸で、北朝鮮による拉致被害者の家族会代表の飯塚繁雄さんや横田めぐみさんの母親の早紀江さんらと面会しました。
この中で、安倍総理大臣は「私は近々、トランプ大統領と電話で首脳会談を行い、どのようにこの問題を解決していくかという考え方を伝え、その考え方をキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長に伝えてもらいたいと考えている」と述べ、みずからの拉致問題解決の考え方を北朝鮮のキム委員長に伝達するよう依頼する考えを示しました。
そのうえで「第2次安倍政権が発足して6年が経過したが、皆さんのご家族を取り返すことができないのは本当に痛恨の極みだ。あらゆるチャンスを逃さないとの考え方のうえに、この問題の解決に向けて取り組んでいきたい」と述べました。
これに対し、飯塚さんは「家族会は、拉致被害者と静かな日常生活を送ることを切望している」と述べました。
そして、安倍総理大臣に対し、拉致被害者の家族会と支援団体の「救う会」で取りまとめた、すべての拉致被害者の即時帰国の実現を求める活動方針と、早期帰国が実現するのであれば、国交正常化に反対する意志はないなどとした、キム委員長に対するメッセージを手渡しました。
横田早紀江さん「拉致問題解決し お互い平和に」
安倍総理大臣と面会したあと、横田早紀江さんは記者団に対し、「拉致問題の解決に向けて、アメリカの力も必要だと思うし、『この問題を解決し、お互いに平和になろう』という国民の思いを、キム委員長に直接理解していただける形が大事だと思う」と述べました。