野津容疑者と一緒に暮らす祖母の好美さん(75)、弟の英志さん(22)と、近所に暮らす母親のマユミさん(47)の3人が死亡し、警察は殺人の疑いでも捜査する方針です。
これまでの調べで、別々の部屋で倒れていた3人には、争ったり抵抗したりした形跡がありませんでした。
警察によりますと、3人はいずれもふだん着姿で、至近距離から頭を矢で撃たれ、倒れていたということで、通報を受けて警察官が駆けつけた際、野津容疑者は自宅の前に出てきていました。
警察は、逃げる間もなく次々と襲ったとみて詳しく調べています。
中学校の卒業アルバムに「びみょうな3年間でした」
野津容疑者が通っていた、宝塚市内の中学校の卒業アルバムには、指でサインをつくりほほえむ様子が写っています。
アルバムのクラスごとの寄せ書きには自分の名前とともに「びみょうな3年間でした」と書き込んでいました。
中学校の同級生は
中学校で同級生だった男性は、「やんちゃな子だとは思っていましたが、悪いことやひどいことをするようなタイプではなかったです。ただ、ときどき度が過ぎるいたずらをしたり、ある瞬間に急に怒りが爆発したりすることがありました。家庭内や友人関係でトラブルがあるようにも見えませんでした。事件を聞いて、本当に驚きましたし、ショックです」と話していました。
高校の校長「ただただ、驚いている」
事件を受け、野津容疑者が通っていた兵庫県三田市内の高校の校長が取材に応じました。
取材に応じた校長は当時、生徒指導の担当で野津容疑者と面識があると述べたうえで、「在学中の様子からこのような事件を起こすとは想像できず、ただただ、驚いています」と話しました。
校長によりますと、4日事件を知ったあと、教頭とともに野津容疑者の元担任など教員4人から聞き取りを行ったということです。
この中で、教員たちからは「いたって普通の生徒で、在学中に問題を起こして注意されるようなことはなかった。丁寧なことばづかいをする大人びた印象のある子だった」とか、「幅広い生徒と友人関係を築いていて、部活動はしていなかったものの、文化祭などの課外活動に協力しながら取り組んでいた」という話があがったということです。
また、元担任の教員からは「三者面談などで容疑者の母親と会った時にも、2人の関係に問題があるようには見えなかった」と話していたということです。
野津容疑者は高校を卒業後、神戸市内の私立大学に進学したということです。